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予想外の展開が2段階

買い出しに行っていた桜が戻って来た。

目を覚ました明日香を見て、桜は泣きそうな顔で明日香の傍に駆け寄ってくる。


「ごめんね、明日香さん、、、」

「もう絶対無理はさせないから、、、」

そう言い桜は明日香にしがみついた。



明日香はそんな桜の頭を優しく撫でてあげる。

「大丈夫だよ、、、」

「2、3日休めば直ぐ元に戻るよ」



雅の件が片付いていないのだ。

勝手な予想だが、この2,3日前後で雅の父親である崇城巌が接触してくる筈だ。

そんな時におちおち大学に行ってられないと明日香は考えていた。



それに正直言うと体調も悪し、結構精神的にも参ったので2,3日は休養をとりたい気分であった。

そうなると蓮香や桜も一緒に居たがるのだろうな、、、と明日香は思い少し嬉しくなった。


自分を慕ってくれて心配もしてくれる。

そんな可愛くて綺麗な娘が二人も自分の傍に居てくれるのだ。

嬉しくならない方が変だろう。




明日香に撫でられて落ち着いた桜は、元気を取り戻したのかバタバタと台所へ向かって行った。

早速食事を作ってくれるのだろう。

でも、心配なので明日香は蓮香に目配せした。


「分かりました、傍で監視しておきます」

「危険そうなら阻止しますので、ご安心を」

と小さい声で蓮香は明日香に告げると、桜の後を追った。




それから30分ほどして特に異変も無く、蓮香が寝室に戻って来た。

そしてベッドの傍に蓮香は屈み込むと小さい声で報告する。

「お姉様、、、指示通り監視していましたが問題ありませんでした」

「と言うか、、、私やお姉様顔負けの料理の手際でしたよ、、、」



驚いた明日香。

人は見かけに依らないものだ、、、。

桜が作ってくれたのはキノコと卵の雑炊らしい。

それだけでは少し味気ないと言う事で、桜は焼き鮭も用意してくれた。

何とも気が利くではないか!



幾ら熱が有って身体が怠いと言っても、ずっとベッドで寝ているのは明日香としては嫌だった。

身体が痛くなるのもあるが、気が滅入って来るからだ。

そう言う訳で蓮香に支えられてリビングにやって来る明日香。



テーブルには3人分の食器が並べられていた。

桜が心配そうに明日香を見守る中、蓮香に支えられて席に着く。

無事席に着いた明日香を確認すると、桜はせっせと食事を運び始めた。


出された雑炊は、食欲のなかった明日香も目を覚ますかのように美味しそうな香りがした。

続けて焼き鮭とお新香、お茶を素早くテーブルに並べていく桜。

まるで、こういった作業が慣れているかの動きだった。



蓮香が明日香の近くに座り、食べるのを手伝おうとする。

明日香はやんわり断った。

「私に食べさせていては蓮香の分が冷めちゃうでしょ」

「一緒に食べよう」



「そうですね、、、申し訳ありません、、、」

何故か謝る蓮香。

妙に明日香に対して気を使っている感じがしてならない。



桜もいつもなら、「あ~私もする~」なんて言いそうなものだが大人しい。



そう思いつつも明日香は雑炊を一口食べて驚いた。

「美味しい!」

「味加減が絶妙だね」



桜はニッコリ微笑んだ。

「ありがとう、何かして欲しい事があったら何でも言ってね」


蓮香も感心したように雑炊を食べていた。

「ホント、美味しいです」



そんなホノボノとしたその時、突然蓮香のスマホが鳴り出した。

慌てて蓮香がスマホを手に取り確認する。

どうやら電話だったようで、席を立ち窓際に移動すると電話の相手と2分程の会話が続いた。



電話が済んで席に戻ってくる蓮香。

蓮香は申し訳なさそうに明日香を見つめる。

「お姉様、申し訳ありません、、、」

「崇城巌が今すぐ会いたいと言ってきています」

「しかももうこのマンションの傍まで来ているようで、、、」

と困った顔で明日香へ伝えた。



「ええぇ~、、、」

と露骨に嫌そうな顔を明日香はしてしまった。

あと1日、2日はユックリできると思っていたのだ。

しかもこんな体調がわるい時に、、、。

嫌な顔になると言うものだ。



桜は心配そうにして明日香を見つめると。

「明日香さん、、、会うの?」



明日香は溜息をついて頷いた。

「結局は落とし所を決めないといけないからね、、、」

「雅の父親と話すしかないよ」


そして明日香は蓮香と桜に告げた。

「取り合えず食事を済ませましょう」

「それから私の着替えも手伝ってね」

「それが済むまで巌には待ってて貰いなさい!」



苦笑して桜と蓮香は頷いた。



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