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フラグ回収直前と、才能開花

明日香が自宅マンションまで戻ってくると、引っ越し業者のトラックが停まっていた。

荷下ろしをしているので入居なのだろう。



特に何も思わずに自分の部屋がある10階までエレベーターで上がる。

すると自分の部屋の隣に、引っ越し業者が荷物を運んでいるのを目にした。



『隣に新しい入居者さんか、、、』

『後で挨拶に来そうだな』

そう内心で呟きながら自宅に入る明日香。



手早く動きやすい服装に着替える。

スーパースターに出かける為だ。

今日のコーデは、黒のキャミソールにお尻が隠れるくらいのグレーのパーカーだ。

そして同じくパーカーとセットのグレーのショートパンツを履く。



後ろから見ると、下に何も履いていないように見えてしまう。

スラリと細い明日香の生足がよく映える恰好だ。

2,3日前に桜が良く似た恰好をしていたな、、、と思い出す。

桜の場合はサマーセーターだったが。



いつものように緩く髪の毛を束ねる。

今日は気分的にツインテールにしてみた。

大学に通う時などは絶対にしないスタイルだ。

我ながらオンとオフの差の激しさに驚いてしまう。



持ち物も財布とスマホだけ。

化粧も一旦落し、BBクリームと口紅だけしておく。

もう既に雅との事は忘れたと言わんばかりに、ルンルンで自宅を飛び出す明日香。


時刻は午後の3時を少し回った辺りで、スーパースターにはまだ常連は来ていないだろう。

それでも明日香にとっては、あの空間が好きで居心地が良いのだ。

気分転換にはうってつけの場所である。



今日は何のゲームをしようかと胸を弾ませながら明日香は徒歩でスパースターへと向かった。







徒歩で10分程度でスーパースターに着く明日香。

誰も居ないだろうと思い店内に入ると、驚かされる事となった。


何と桜と蓮香がD&D3を二人でプレイしていたのだ。

明日香は虚を突かれた様に驚く。

「え!? 何で2人がここにいるの?」



すると桜がモニターから目を離さずに、

「え~、何だか居ちゃいけないみたいな言われ方だよ~」

とぼやいた。



蓮香もチラリと明日香を見てモニターに視線を戻すと、

「明日香お姉様、、、そろそろ来られるかと思ってました」


首を傾げる明日香。

「え? どう言う事かな?」



「取り合えずDD3、ご一緒しませんか?」

とゲームをプレイしながら、蓮香は自分の隣にある椅子をポンと叩く。



明日香は言われるがまま蓮香の隣に座ると、筐体のコインシューターに50円を投入した。

モニターを見ると既にゲームの進捗は半分まで進んでいる。

少し驚いた様子で明日香は蓮香に問いかけた。

「もしかして2人とも1コインでここまで来た?」



笑顔を明日香に向ける蓮香。

「はい、多少苦戦するところも有りましたが、まだ一回も死んでませんよ」



桜も楽しそうに明日香に笑顔を向ける。

「まだ普通にしかできないけどね~」

「たぶん蓮香ちゃんと二人ならクリア出来ちゃうよ~」



このD&D3は、そもそも覚えゲーなので攻略を頭に入れておかないとクリアできない。

1、2回引率して、口頭で説明しながらプレイしただけなのに、初心者2人が中盤まで進んでいたのだ。

明日香はこの2人の順応力に驚愕するほか無かった。



しかも桜と蓮香が組めばクリアも可能だと言い放ったのだ。

この2人は間違いなくゲームの才能がある。

末恐ろしや、、、そう明日香は思ってしまった。



それと同時にこんな事で果たして良いのか?とも思ってしまう。

花の女子大生が何を好んでこの古臭いゲーセンでゲームをするのか、、、。

まあ、人の事を言える立場では無いな、と自分でツッコム。



そうして3人で楽々クリアーしてしまう。

こうなってくると、縛りを入れて難易度を上げる遊びをするのも良いかもしれない。

また他に色々ゲームをさせれば、新たな才能も見つけられるかもしれない。



未知数で無限大な桜と蓮香を見ていると、明日香は何だか楽しくなってきた。

もう既に雅の件で憂鬱になっていた気分も解消されていまったようだ。



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