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離れの間取りとアダルトチャンネル

遅めの昼食と明日香の誕生日祝いを終え、自分達の離れに戻る4人。


明日香は離れの間取りを確認していなかったので、ちゃんと見ておく事にした。

トイレは離れに入ってすぐの廊下右側に何故か2つも設置されている。

高級ホテルのスイートなどもそうだが、トイレが2つあったりするのは何か理由があるのだろうか、、、と首を傾げてしまう。



そのまま廊下に沿って進むとトイレの横に引き戸があり、そこが洗面所と脱衣所になっている。

脱衣所の奥は檜木造りのお風呂が在りかなりの広さだ。

更にお風呂の先にガラス張りの引き戸を隔てて露天風呂が設置されているのだ。



廊下の突き当りがリビングで12畳程あり内装は完全な和風様式である。

廊下からリビングに入って真っ直ぐ前を臨むと縁側が在るのが見えた。

明日香が縁側に出て外を確認すると、綺麗に手入れされた日本庭園が眼前に広がり素晴らしい眺めである。

そして右側から湯煙が見えたので、ここから右側に進めば露天風呂へも続いている様だ。



寝室はリビングの左側に襖を隔てた先にあった。

6畳程の寝室で広すぎず狭すぎず丁度良いかもしれない。

但し2人で寝るならであって、4人では狭い、、、。


そう思い明日香が寝室に入って直ぐの左側を見ると襖が在るのが見えた。

開けてみると同じような部屋がもう1つ存在したので、家族連れの場合はどちらかが子供達が眠り、片方で親が眠るのであろう。


別ける理由は、大人になれば夜の営みが有るからだと思われる。

子供と同じ部屋ではそれも憚られると言う物だ。

そんな事を考えていると、

『私達の場合はどうなるんだろう、、、』

恥ずかしくも素朴な疑問が明日香の脳裏を過った。



そんな事を考えてしまった物だから明日香はドキドキしてしまう。

少し居たたまれない気持ちになりながらリビングに戻ると、皆思い思いに座り込み寛いでいる様子だ。



しかし桜だけは違っていた。

テレビの前に座り込み一人でアダルトチャンネルをガン見していたのだ。

「お、おおい! 何見てるの桜!?」

とついつい突っ込んでしまう明日香。



「ほぇ?」

「何って、テレビみてるんだけど~?」

特に悪びれた事も無く首を傾げて返事する桜。


一方、雅は桜のそんな素行を気にせずお茶を淹れていた。

「今お茶を用意したので、お姉様も飲まれますか?」


明日香は雅に頷いた後に蓮香の様子を確認する。

蓮香もAVの映像や音声など気にした風も無く、タブレットで何か調べている様だった。

今後の予定でも確認しているのだろうか、、、。



明日香もリビングの中央にあるテーブルの前に座り寛ぐことにした。

直ぐに雅がお茶を差し出してくれる。

如何にも高そうなお茶で、雅の淹れ方も良いのだろうがとても美味しかった。

ホッコリしつつ気になった事を桜に尋ねてみる明日香。

「女の子ってAVとか観ないと思ってたけど、、、桜だけが特別な訳?」



すると桜は明日香に振り向くと、

「え~私がまるでエロエロなむっつり女子みたいな事言わないでよ~」

「多分女子はみんな見てると思うよ~」

「今はスマホとかでも手軽に観れるし」

そう言って直ぐにテレビに視線を戻した。



『桜は結構露骨だからむっつりでは無いと思うけど、、、』

内心でそう思い明日香は苦笑する。



お茶を全員分出し終えた雅が突然爆弾発言をした。

「私は結構見ますね、、、」

「何と言うか、割と性欲が強い方なのでムラムラしちゃう時とか観たりします」

「それで余計ムラムラしちゃうので、、、、」



慌てて明日香は雅の口を押える。

「あ~~! もうそれ以上言わないで良いから!!」

要するに男子と同じでそう言った物を使い処理すると言う訳だ。

男の明日香でも余りなじみが無いので、女子がそうする事が少し驚きではあった。



「私は気分転換にムラムラしてないのに”しちゃったり”するよ~」

「最近はみんなと居る事が多いから”してない”けどねぇ」

「明日香さんは中身が男の子なんだから、ムラムラしてそう言うのするでしょ?」

訊いても無いのに赤裸々に喋る桜。

しかも明日香へその同意の疑問まで投げかける始末。



明日香は困ってしまったが、ぼやかしつつそれとなく答えた。

「えぇ~!?」

「私はどちらかと言うと自分の男の部分が嫌いだったから、余りそう言うのは、、、」



そうすると雅が明日香に抱き着いて来て優しく告げる。

「これからは明日香お姉様の男性の部分が必要になります」

「私達が求めている事なので、否定せずに自分の欲望を大切にしてくださいね、、、」


何とも聞こえが良いが、要するにエロい事をして欲しいからその気で居ろと言っているのだ。

恥ずかしいやら嬉しいやら、少し困った様子で蓮香に助け船を求める明日香。

しかし真剣にタブレットを見つめている蓮香に声を掛けるのが躊躇われた。



ふと興味が湧き、蓮香が何をしているのかソッと近づいてタブレットを覗いてみる事にする。



「、、、、、、」



何を真剣に観ているのかと思えば、エロい動画でした。

しかもミュートにして蓮香はそれをガン見しているのである。


エロエロでむっつりなのは桜では無く蓮香さんであったようです。


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