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清水テラワロスww

作者: ごりぞん

ある日、清水が3km離れたホームセンターに行くことにした。


「暑いなぁ〜」


清水は額の汗を拭い、近くのコンビニで水を買った。


「あの〜お客様?」


清水がコンビニさら出ると後ろから男性店員に声をかけられた。


「そちらの商品のお支払いがまだですが?」


「え?さっき買いましたよ」


「いえ、先程から見ていましたが払っていませんでした。 お手数ですが事務所まで宜しいですか?」


清水は店員さんに店の裏まで連れられた。

絶対払ったんだ、俺は何も悪くない。

清水は心にそう言い聞かせる。

そこでふと思い出した。

そうだ!レシートを見せよう、そうすればこの人も納得するだろう。

と思い財布を見る。

……レシート捨てちゃった。


「そろそろ話を聞いてもよろしいですか?」


「は、はい……。 いや、待ってください。 監視カメラを見せてください!私が払った証拠になる筈です!」

清水は店内に響くぐらい大きな声で店員にそう叫んだ。


「お客様、店内では静かにお願いします。 他のお客様の迷惑になってしまいます」


「すみません……で、早く見せてください」


「分かりました。 ではこちらへ」

店員は椅子から立上がると清水を手招きする。

清水は期待に胸を膨らませ足早に監視室に向かった。



──10分後



「……1時間、つまり一個前のデータが削除されていますね」

店員は顔色一つ変えずに清水にそう告げた。


「……えっ?」


「取りあえず警察を呼びますね」

店員はコンビニの家電の受話器片手に慣れた手つきで番号を押していく。


「……」

清水は俯きながら待つこと5分、


「こんにちは」


「お忙しいところすみません」


「……またですか」


「ええ、何度もすみません」

店員はペコペコしながら警察と話している。

警察は清水の前の椅子に座る。


「私は中村という、君の名前、それと年齢を教えてくれ」

中村さんはペンとメモ帳を取り出す。


「……清水颯太、23歳です」

中村さんは慣れた手つきでメモ帳に書いていく。


「……いい大人がそういう事するかね。 何でこんなことしたんだい?」

中村さんは腕を組んで聞いてくる。


「……いえ、していないんです。 無罪潔白なんです、ちゃんとお金も払っています」


「嘘をつくんじゃない!!」


「ひっ!!」


「だいたいそんな嘘通ると思っているのかね?! いい大人が嘘をつくんじゃない!」


「でも……本当にしてないんです」


「……」


「すみません!遅くなりました!」

重たい雰囲気の中明るい声で入ってくる。 胸には有名な警備会社のマークがある。


「いやいや、これはどうも」


「あっ、中村さん。 お久しぶりです!」

清水はこの人の名札を見る。

小林と言うらしい。


「……」


「この人がですか?」


「あぁ、まったく困ったものだな。 これだからゆとりは」


「は……はぁ」

小林さんもゆとりであることに中村さんは気づいてない。


「で、話を戻すが。 職業は?」


「……フリーターをやっています」


「フリーターか、ちゃんとした職にもつかずそれで満足なのかね?」

このジジイ、さっきから黙ってれば言いたい事言いやがって。


「そう……ですね」


「まぁまぁ落ち着いてください。 でもなぁ、そういう事する顔には見えないんだけどな」


「いや!こんな気持ち悪い顔の奴はやるに決まっている!」

ガシャン!!

ビクッ!

清水は思わずテーブルの上に置いてある湯呑みを壁に投げつけた。

その事により回りの空気が冷たくなる。


「掃除しますね……今からほうき取ってきます」


「あぁ、お願いする」

店員は足早にこの部屋から出ていく。

そこで清水はいい考えが浮かぶ。

「警備会社さんの監視カメラのデータって残ってますか?」


「えっ? あぁ、多分残っていると思います」

不意に声をかけられて声が裏返っていた。


「……そろそろ認めんかね、悪あがきをしても意味が無いぞ? 私にも仕事があるんだよ、フリーターとは違って忙しいんだ」

マジこのジジイうぜぇ。


「それではデータを送ってもらうので少しばかり待ってくださね」

小林さんは胸ポケットから携帯電話を取り出すと部屋から出ていった。


「……私も一服吸ってくるかの」

中村さんも部屋から出ていく。

それとすれ違う様に店員が入ってくる。

店員と無言の時がながれる。

店員は破片を集めたちりとりを持っていき出ていく。

10分後、小林さんと一緒に中村さんも入ってきた。


「データが送られてきました。 このパソコンを見てください」

小林さんはノートパソコンをテーブルに置いて起動させる。

そこにはその時間帯の映像が映っていた。


「……」「……」「……」


無言で見続ける。

ガチャ

店員が入ってくると察したのかパソコンを覗いてくる。


すると自動ドアから入ってきた清水の姿があった。


「あっ、いました」


「あぁ、わかっておる」


「……」


「……」


カチカチと秒針の音が部屋に響く。

待つこと5分、清水はカウンターでお金を払っていた。


「!!」


「……」


「……」


「……ほら言った通りでしょ?」

清水がそう言うと


「…………でした」


「えっ?聞こえないですよ?」


「すみませんでした!」

店員は半ば半ギレで言ってきた。

キレたいのはこっちの方だ。


「……チッ すまなかった。 君を疑っていて、でも疑われる君も悪いところはあるんだぞ?」

このジジイ、最後の最後までウザイな!

ポッキーか? お前。 最初から最後まで中身たっぷりか?


「やっぱりそうですよね、いやぁ良かった良かった」

あんたはいい人だと思う。

だけど謝罪の言葉がまだ出ていない。



こうして清水はちょっとしたハプニングにあいつつ、コンビニを後にした後ホームセンターに行くことにした。


清水はシャーペンとポールペンを買って外に出る。


「あの〜お客様。 その商品お支払いされていませんよね?」


「…………またかよ!!」




この後また中村さんと小林さんに会った。

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