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プロローグ

賞に出すよう作品ですので先行してほか作品より進めてく作品となります。

 何気ない日常。

 秋葉原ではいつものように休日の賑わいを見せていた。

 あるものはショッピングを楽しみ、あるものは休日の仕事に明け暮れるなどして様々な人が行きかう。

 それぞれは普通の人間であり、マンガや小説に出てくるようなモンスター人間などいない。

 平和な日常風景がけれど突如として壊れ始める。

 何気なくいつものように起こった弱い地震に皆が一瞬気を取られたがなんてこともなく行動を再開した。

 秋葉原に来ていた3人組の男女もそうだ。

「ねぇ、あっち行こうよみかおねえちゃん」

「あ、もうはしゃがないです。愛華ちゃんはあいからわず元気でお姉ちゃん疲れれます、それに引き換えうちの弟は――」

 3人組の男女。

 一番の年長者たる女性は誰もが目を引くほどに美しい美貌、スラッ整った鼻梁、小さめな唇に笑うとかわいらしいえくぼ、きめ細やかな瞳。つややかな黒髪をなびかせ、その中学生とは見えないほどの中学生女子は流し目で左の傍らでゲーム機を片手に危なっかしく歩く少年を見つめる。

 少年はそこらにいる普通の少年のような顔立ちに背恰好。年長者である、義姉とならぶと不細工な印象を植え付けるような質素な印象のある顔立ち。

 義姉は両親が再婚したためにできた義弟であったがそれでも彼女にとっては弟に変わらずそんな弟を好いて嫌悪せず接してきていた。

 そして、右隣では先走るように10歳くらいの少女がはしゃいでいた。

 この少女もまた美少女でどこぞのハリウッド女優かというほどにきれいな目鼻立ちと小ぶりな唇ときれいな風になびく茶髪。どこか、猫を思わせるかのようなつぶらな瞳で元気いっぱいな細目を浮かべて手を振る。

 性格が義弟と逆の幼馴染であった。

 彼女たちは家が秋葉原の近所のためによくこうしてここまで遊びに来ていた。

 ふと、義弟が空を見上げていたことに気づいた。

「どうしたんですかリュウ」

「ねえちゃん、空が‥‥」

 そう言われて彼女も空を見上げた。

 今まで快晴に真っ青な青空が広がっていたはずの空に暗がりができ始める。

 その暗がりの正体は何だかわからない。

 妙な円形の輪のようなものが出現していた。

「なんだあれ?」

「おい、カメラ!」

 誰かがそう言って空を連射しだす。

 次第に不穏な空気が立ち込め始めた。

 誰かが言った。

「おい、なんか出てきてないか?」

 よく目を凝らしてみると空の輪から何かが降り立ってきている様子がうかがえた。

 その影は全長数十メートルの鳥のように見えた。

 だが、違う。

 鳥にしてはフォルムが無骨であり近しい表現をすればトカゲのような姿。

「おいおい、ゲームじゃねえんだぞ。まるでドラゴン見てえだぞ」

 誰かが興奮きわまった様子でそんな発言を漏らしたとたんに秋葉原の民が全員空へ視線を集中していた。

 次第にその妙な影はどんどんこちらへ近づいてくる。

 ふと、影と舞ったと思った次の瞬間、頭上から大きな赤い何かが落ちてきた。

 一瞬何か分からずきょとんとした。

 ――爆音がなった

 空から火の玉が落ち、一軒の店を着弾し燃やしつくしたのだ。

 秋葉原に人たちは大パニックを起こした。

 逃げ惑う人々。

 つづけて黒の輪が地上の足場にも出現し輪から白銀の甲冑を身のまとった獣の格好をした人――いや、違った。まるで、獣人間のような存在が出てくる。

 槍を片手に人を次々と刺し殺しまわっていく。

 いったいなんだと言わんばかりの騒動。

 警備していた警察がすぐに発砲をしたが獣人の周りに半透明の膜のようなものが張り巡らされており銃弾がすべてはじかれていた。

 警察官の一人が槍で刺され死んで、頭上から落ちた火の玉が警察車両を着弾し爆撃した。

「おねえちゃん!」

 さっきまで大はしゃぎしていた幼馴染の少女もおお喚きし、恐怖におっびえ切っていた。

「リュウ、愛華ちゃん、早く逃げますよ!」

 そう言って彼女は年長者らしく落ち着きはらい対応をすぐに決行した。

 まず、駅まで逃走を図り足を向かわせる。

 駅の近くまで着いたときその決断は間違いだと悟らされた。

 JR秋葉原駅が炎上していた。

 一匹のドラゴンらしき存在と3人組のゲームなんかで見たことあるような種族、耳の長い存在、エルフのような人と狼人間の組み合わせの存在がおり、人々を殺戮していた。

 人の悲鳴と絶叫があたり一面に立ち上がる。

 目の前は血と火の海。

「――・――」

「――――・・――――」

 何やらわけのわからんばい言語を発しながらこちらに歩み寄ってくる3人の存在。

「ねえちゃん!」

 義弟のどなった声に現実に引き戻され体の硬直が解けた。

 一気に彼女は後ろを振り返りもと来た道に引き返そうとした。

 一瞬目で見えたが京浜東北の路線も崩れており駅も機能をしてはいない状態だった。

 緊急避難警報の音が聞こえどこかどこかと逃げ道を考える。

 次の瞬間、体がぐらりとなった。

「え」

 口からこぼれおちる赤い液体。

「ねえちゃん!」

「いやぁ! みかおねえちゃぁああん!」

 自分に何が起こったか悟った。

 背を投擲されたやりだろう物体に刺されたのだと。

「――・――」

 エルフらしき男が近づいてくる。

「にげ‥‥て‥‥」

「ねえちゃんを置いて逃げられるわけない! 一緒に早く」

「私は‥‥もう‥‥だめですよ‥‥いいから‥‥あいかちゃん‥‥と」

 けど、義弟は言うことをきかない。

 次第に意識は薄れていった。



 *****


 倒れた義姉を見つめながら少年が下した決断は姉を背負ってでも逃げることだった。

 かがんで姉を一生懸命背負おうとするが7歳の彼にはまだ13歳の姉を背負うのは難しかった。

 毎日筋トレをするわけでもないゲーム三昧の少年である。

 少年は若いながらにして後悔を覚えた。体を鍛え解くために空手でも通えばよかったと。 

 幼馴染の少女は泣き叫びながら必死で背後の恐怖を訴えてくる。

「はやくしないときちゃうなのぉ‥‥!」

「わかってる! だからてつだってよ!」

「うぅ」

 恐怖に涙をくしゃくしゃにしながらも幼馴染の少女は手伝う。

 やっと、手を借りて姉を背負うことができたと思った直後、眼前に火の玉が直撃し二人は吹き飛ばされる。

「あぐぅああああ!」

「いたい‥‥いたいよぉ‥‥‥うぇ‥‥ひっぐ‥‥うぅ‥‥」

 幼馴染の少女は泣きさけんでうずくまてしまい身動き一つしない。

 エルフらしき緑色のターバン衣装を着た金髪美女が幼馴染の少女の髪をひっつかみ何かを言っていた。

 だが、少年にはなんて言ってるのかはわからない。

 まるで、非現実的なことでアニメのような展開が繰り広げられていた。

「あいかちゃんをはなせええ!」

 痛みをこらえながら体を奮い立たせ美女にとびかかっていく。

 その間に獣男が割り込み少年の腹をけり飛ばす。転がった少年を最後にエルフ女と同じ衣装を着たエルフの男が少年の頭蓋を割らんばかりに踏みつけた。

「――・――?」

「――・――――」

 少年は自分を指さして彼らが何かを提案し合い話し合っているのを感づいた。

 エルフの男が少年をひっつかみあげる。

 エルフの美女は右手から赤い光を生み出し、幼馴染の少女をエルフの美女が出した赤い光線が貫いた。

「あいかぁああああああああああああああ!」

 少年の絶叫が響いた。

 少女はぴくりとも動かなくなり少年もすべてに正気を失い眼が虚ろなものへと変化していく。

 しばらくして、自衛隊が到着し3人組へ向かい一斉に発砲が始まる。

 エルフの美女が魔法を展開して銃弾を防ごうと身じろぎしたが銃弾の速度のほうが数倍はやく被弾し転倒した。

 エルフの男が美女へ手を伸ばし助けに行こうとするが包囲網が敷かれ始める現状下のjを置いてくと厳しい決断をし獣人が右手を掲げ出現させた黒の輪の中へ少年を引き連れ消えていった。

 

序章開幕。

まあ、ありきたりっぽいようでないような展開ですがどうぞ続きが気になるようであるならば今後とも温かな目で読んでいただければ幸いです。

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