3話 初めての戦闘
本日2話目!
僕は木の後ろから飛び出した。
そしてゴブリンを見た。
すると、やっぱり半透明のプレートが出てきた。
《ゴブリン》
種族 ゴブリン
LV.3
HP 30/30
MP 0/0
ちゃんとステータスは出るみたいだ。
……多分雑魚だろう。
「ギャヒ!」
ゴブリンは僕見た途端、気持ちの悪い、ニヤニヤ顔をした。
そして、僕に向かって走ってきた。
…たぶん、迷い込んだと思っているようだ。
でも、僕もやられるわけにはいかない。
光魔法で今使えるのは……
【ライト・レイ】
【ライトショット】
今は迷ってる暇はない!
「光よ、敵を撃ち飛ばせ!【ライトショット】!」
頭くらいの光の弾が、ゴブリンに当たってゴブリンは後ろへ3mほど飛ばされた。
ゴブリン
LV.3
状態 出血
HP 3/30
MP 0/0
ギリギリ生きていた。
近寄ると、紫色の血を口から吐いていた。
目は今にでも飛び出しそうなくらい出ていて、手は潰れていた。
身体は痙攣して、足の指がピクピクと動いていた。
顔は紫色の血がかかっていて、苦しんでいた。
「キャァァァ!」
私がやったのに、怖くて足が震えた。
涙で前が見えなくなっていく。
私がやったのに…私、最低だ…
ゴブリンは今も血を流して倒れている。
心の中では、魔法も使えて、ステータスもあって、僕はゲームをやっているような気持ちでいた。
でも、現実はこうだ。
ゴブリンは生きていて、ゲームの敵キャラでもなんでもない。
ゴブリンのHPが0になり、動かなくなった。
怖くて、怖くて、立っていられなかった。
涙は止まらなくて、耐えられなかった。
- - - - - - - - - -
街のギルドから帰ってきたサレナお姉ちゃんと一緒に、森を歩いていました。
このアルドの森は、エルフの里の周りを囲んでいる森で、アルドというのは、この里を創った人だとお姉ちゃんが言っていました!
「キャァァァ!」
女の子の悲鳴が聞こえました。
私はすぐにお姉ちゃんに言いました。
「お姉ちゃん!行こう!」
「待って!」
「なんで!?
早く行かないと死んじゃうかもしれないよ!」
お姉ちゃんを見ると、迷っている顔をしていました。
「罠かもしれないよ」
「でも、本当に危険かもしれないよ!」
お姉ちゃんはまだ迷っていました。
(早く行かなきゃ……)
私は悲鳴の聞こえた方へ走り出しました。
「セリア待って!」
でも私は止まらず、走りました。
お姉ちゃんも走ってきています。
お姉ちゃんはとても速いです。
あと1mのところまで来たとき、私と同じくらいの女の子が倒れていて、その近くにゴブリンが血を流して倒れていました。
「キャァ!」
おもわず悲鳴をあげてしまいました。
でも、それよりも早く女の子の方を!
私は急いで女の子の方に行きました。
女の子は銀髪で、長さは肩にかかるくらいでした。
かわいい顔でしたが、少し痩せていて、白いワンピースもボロボロでした。
「お姉ちゃん、この子……」
「…とりあえず、ギルドに…」
「里に連れていこうよ!」
「…わかった。里に連れて行くよ」
もしかしたら友達になってくれるかもしれない!
里の人はみんな大人で、お姉ちゃんもギルドに行っていて遊べる人がいない。
お姉ちゃんと一緒じゃないと街まで行けない。
だから私は里に連れていきたかった。
「目を覚ましたら、すぐ街に連れていくよ」
「なんで!?」
「エルフの里に人間が住むのはダメなんだよ」
「いいじゃん別に!」
「うーん……。
ならアラベルさんにいいって言われたらいいよ」
「ホント!?」
アラベルさんは村の村長です。
「絶対にいいって言わせます!」
絶対に友達になります!!
主人公以外の方が書きやすいです。