表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

「第2幕」

夜明けの城内にある兵舎を1人の青年が駆けて行く。



向う先にあるのは王城の前に広がる広場であった。



鎧を「がしゃがしゃ」と鳴り響かせながら走った。



その青年の顔は微笑んでいた。その脳裏に浮かぶのは美しい王女の姿。



青年は始めて見かけたときから王女に恋していた。



叶わぬ恋とは知りながら、それでも王女の傍にいたいと思い、今日まで研鑽を積み、



辛い仕事にも耐え、手柄を立てて近衛隊の一員としての地位にまでに上り詰めたのだった。



しかし青年は王女には王女に相応しい婚約者がいることは知っていた。だが、青年はその一途



な想いを胸に秘めたまま、今日まで来たのだ。その婚約者は青年の眼から見ても文句のつけ



ようが無い素晴らしい人物であった。



そして近衛隊に着任時に頂いた王女の言葉「私達と…この国の民を守ってくださいね」



その言葉を聞いたとき、青年は「この方の為に、この命を捧げよう…」



そう誓ったのであった。


そして今日、初めて近衛隊に特命が下されることとなった。詳しい内容は聞かされていない。



だが、おおよその検討は付いていた。おそらく「あの魔物」だろう



青年の脳裏に首尾よく手柄を立て、王女に「よく頑張りましたね」と褒めてもらう情景が



浮かんだが、首を振り払いその自分の浮かれた頭を冷やす。



「気を引き締めなければ…」



そう呟き、雑念を振り払うと誰よりも早く集合場所へとたどり着いたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ