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#5 1つ目の秘密

ひと悶着あったものの、ようやく紅白戦が始まった。

先攻は白組。1番の西村は、ショートレギュラーの最有力候補だ。

対する後攻の白組。1年の桑田と石田のバッテリー。高校から組んでいるわりに、息がぴったりだ。

―キィン

西村は、初球、アウトローのスライダーを打ったが、セカンド真正面のゴロでアウト。

続く川本も、ボール球のSFFに手を出し、ピッチャーゴロ。

西野も、会心の当たりは、ショート真正面のライナーでチェンジ。

「惜しかったね」

「ふん。アウトになれば、当たりなど関係ない」

「んも~、もう少し、愛想よくすればいいのに…」

「…野球に関係ない話題はよせ」


1回のウラ、紅組は、平野からはじまる。平野は、パワーこそないが、巧みなバットコントロールで左右に打ち分ける、1番、セカンドの最有力候補だ。

対する紅組は、飯田、木下のバッテリー。それぞれ、制球、リードに難がある。

「ボール、フォア」

ちなみに、審判は、試合の無い別のチームやってもらっている。早速、先頭打者を歩かせた。飯田は、走り込みを多くさせるべきだな。下半身が不安定だから、制球が乱れるんだ

川崎は、犠打で、一死二塁。

しかし、桑田はレフトフライ。結城は見逃し三振でチェンジ。

2回表、桑田は、翔葉、吉田、木下を、ショートゴロ、サードフライ、セカンドゴロに打ち取った。

そのウラ、飯田も、石田、江藤、菊池を三者三振で切り抜け、試合は、膠着状態になった。



―同時刻、校長室―「校長、連れて参りました」

「うむ、ご苦労。もう下がってもいいぞ」

「はい、では失礼します」

バタン

「休日に呼び出してすまないね、北川君」

「校長…、何用ですか?」

「学校史上初のプロに内定してる君に、藤田孝志について聞きたい。前監督の桐島君は、辞任したとき、後任に強く推薦してきたので、ぜひとも感想を」

「感想も何も、オレが薦めたんですよ」

「!?」

「彼の勝負勘、並外れの洞察力、それに…」

「それに?」

「彼も気づいてないだろうが、人を惹き付けるカリスマ性を持ってる。あの匠が小学生の指示に従うぐらいだからね」

「う~む、君にそこまで言わせる人物が、まだ小学生とはな。…新チームも期待できそうだな。ぶわっはっはっはっはっ」


―試合は、その後スタミナ切れした桑田を、西野、翔葉、吉田の三連打などで2点を、松田、鈴木の継投で、反撃を1点に抑え、白組が逃げ切った。この結果から、各々がより一層努力してくれればいいんだけど

「だいぶミスショットがあったぞ西野」

「結城…、相変わらず右が苦手だな。3の0じゃねぇか」

「左は得意なんだが…、匠、特訓に付き合ってくれよ」

「いや、この後デート…」

「付き合いなさいよバカ」

スカ

「おっと、何度も食らうかよ。おれはともかく前原の許可だって…」

「「いいよなぁ、前原ぁ!」」

「ひぃ、は、はい!」

「脅しじゃねえか」


結城友哉 高二 1月23日生まれ 山羊座 O型 野球部員。ポジションは遊撃手。右投右打。西野にも負けない野球センスと練習好きをあわせもつ。右投手を苦手としている

平野雅樹 高二 12月10日生まれ 射手座 A型 野球部員。ポジションは二塁手。右投左打。俊足巧打。サボリぐせあり

吉村二郎 10月6日生まれ 天秤座 AB型 野球部員。ポジションは捕手。右投左打。強肩、リードが冴え渡る不動の正捕手。打撃力不足が弱点

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