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下等生物戦隊ウゴクンジャー  作者: 深爪リオ
SECTION6-悪の再臨と謎の少女-
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6-12.狂乱の宴

いきなり怪人が1体天に召し、敵はキヨスクとカイザーたくあんだけになってしまった。

逆に沙紀を加えて3名となったウゴクンジャーは余裕の表情で2体を見据える。


「プリティ目薬がやられるとはな、なかなかの連携だ。」


面白そうに笑うキヨスク。

ちなみにアレは連携でも何でもない。


「これで残るはこのオレと、そのカイザーたくあんだけか。…へへっ、有利になったとでも思ってるんじゃねぇか?ウゴクンジャーよぉ?」


有利も何も、相手がキヨスクなら初めっから勝ったようなもんなのだ。

コイツがカイネやウェキスだったら話は別だけど。


「何?あの小物は。」


愉快そうに笑うキヨスクを指差し、沙紀が訊ねた。

やっぱり誰に聞いてもキヨスクの第一印象は小物らしい。


「結構前に倒した米怪人。四天王とか言ってたけど…凄く弱かったよ。それがまた復活したみたい。」


綾が答える。

確かにキヨスクは米みたいな形をしているけど米じゃない。大根だ。

…どっちもどっちだけど。


「四天王って…あの軍服女やセクハラ剣士みたいな?でもコイツ、弱そうだね。」


「実際弱いんだって。能力もないよ、確か。」


「ゴミ怪人と変わらないってコトか。ふん、さっさと片付けるかな。」


悲惨な会話を終え、女2人は再びキヨスクらを見据える。

せっかく復活したってのに、またバカにされたキヨスクだが、今回もやっぱり怒ってなかった。

っていうか、自分に都合の悪い会話は聞こえないようだ。


「さてと…、そろそろ待つのは終わりだ。本気で行くぜ?」


タッ!!


キヨスクが屋根の上から飛び降りる。

前回同様に回転しながら、今度は3回も前転する派手な降り方だったが…やっぱりキヨスク自身がカッコ悪いのでその演出も返ってカッコ悪かった。


「あ、小物が降りてきた。」


呟く綾。

四天王が戦闘態勢に入ったってのに、緊張感ゼロだ。

それだけキヨスクを舐め切っているのだろう。無理ないが。


「キヨスクブレード!!」


キヨスクの叫びと共にガスバーナーみたいな右ギミックアームから、ヒュドラブレードのような斬れない光の棒が30cm伸びた。

でもやっぱりウゴクンジャーの面々は驚かない。


「さて!!始めようぜ!!狂乱の宴をなァ!!?」


そしてキヨスクは…またしても反復横跳びを始めた。


◇◇◇


「うぅ、昨日遅くまで遊んでたせいで…メールに気付かなかった!!」


朝の街を駆けながら週一はぼやく。

今は6時、彼が起きたのは5時半。

携帯のメール未読ブザーがメール受信から1時間経って鳴り、ようやく起きたのだ。

ってことはこのメールが届いたのは4時半だ。

メールの内容は『ウゴクンジャーに告ぐ!豪邸廃墟で決闘だ!!集合時間は5時。できるだけ10分前集合をしよう!By:ダークキャン・D』っていう、真面目なのかふざけてるのか不明なものだった。

でも、ダークキャン・Dはそういう奴ら。

これは真面目な決闘申し込みだ。

そんな決闘に、彼はすでに1時間遅刻している。

ヒーローとしてかなり痛い。


「シュウ!待ってってばぁ!こんな朝っぱらからどこ行くの!?」


彼のすぐ後ろには鎖雪がいた。

セーラー服ではなく、この街へ来た時のボーイスカウトみたいな服を着ている。


「お前はついて来なくていいの!それより何だよ、その服!」


「コレ?御手洗オールグラウンドワークスの制服だよ。どう、似合ってる?」


「…微妙。まあ、そんなことはいい。お前はアパートに戻ってろよ!」


「ねえっ、どこ行くの!?あの、仲間の女の人たちと遊びに?」


「だから遊びじゃないってのに!」


…賑やかな兄妹だ。

そうこうするうちに、2人は豪邸廃墟の裏門前へ到着した。

息を整え、週一はそれを見る。

ここに来るのは動くドールと戦って以来だ。

彼は大きく息を吸うと、同じく息を整え終わって深呼吸している鎖雪に向き直った。

そして彼女の肩に手をやる。


「さゆ、ついて来ちゃったから仕方ないけど…これから起こることは他言無用だぞ。それと、お前はなるだけ隠れてろ。危険だから。」


「何が危険か分かんないけどOK。それとアタシ、この格好してると気が引き締まるの。だから…、」


鎖雪の表情が昨日の電車から降りた直後のように引き締まった。

目付きも今までのちょっ朗らかアホ系なものじゃなく、キャリアウーマンみたく自信たっぷりな目になる。


「…現状を早急に把握し、対処します。シュウ、私に的確な指示を。」


声も事務的だ。


「…その変わり身の早さ、いつもながら感服だよ。女優になれるんじゃないか?」


「えへへっ♪劇団にスカウトされた過去もあるよ。それじゃ、行ってみよう!」


「…。」


週一は苦笑すると、半分開いた状態で壊れてる裏門をくぐった。

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