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下等生物戦隊ウゴクンジャー  作者: 深爪リオ
SECTION8-四天王補欠-
128/153

8-8.意外な助っ人

「くっ…!!」


冥介は小さく呻いた。

彼の身体は地上から50cmほどの所に浮いており、手足を動かすこと以外は行動できないでいる。


「ボクの斥力銃はねぇ、当たった相手に斥力を与えて地上50cmの場所に5分間浮かばせられるんだぁ。凄いでしょ?そして浮かせた相手を…、」


カライドはそう言うと口元を歪めた。


「この『ファリア=リート』で留めってわけ。」


彼のすぐ上に浮かぶモノ。

大きさは1m程度で頭半分の魚っぽい流線型ボディに左右2対、上部に2つ計6つのウイング。

左右に1つずつ付いた何かの発射口、下部にはショットガンの砲身に似た小型の砲台が逆さに付いている。

そしてワインレッドのフレームには、大きく『愛』っていう文字が描かれていた。


…何かに似ている。

そう、キヨスクが連れてきてウゴクンジャーをちょっと苦しめたけど鎖雪に奪われてしまった超小型補助戦闘機ヴァンカ=ヒールに似ているのだ。


バヒュン!


小型砲台からドライアイスの弾丸が冥介を襲う。

ヴァンカ=ヒールはマシンガンだったが、こっちはショットガンだ。


「ぐはっ!?」


そんな叫ぶほど痛くないんだけど冥介はカッコよく叫んだ。


「ファリア=リート、マイクロティアミサイル発射!」


機体の側部に付いている発射口が動く。

そしてどこからかロックオンサイトが現れ、彼の身体にマークを照射した。


バシュバシュ!!


2つのペン大のミサイルが放たれる。あんまり速くないミサイルだ。

でもきっと誘導性能は抜群なんだろう。


「そのミサイルに当たると1分は涙が止まらなくなるんだよ。これで終わりだねぇ!」


愉快そうに笑うカライド。

まあ、これで終わらされる可能性はゼロなんだけど、冥介は目を閉じる。


「くそっ!こ、ここまでなのか!!」


ここまでじゃないけど、そう叫んだ。


◇◇◇


…衝撃がない。涙も出ない。


冥介はゆっくりと目を開いた。

そこにあったのは予想だにしなかった光景だった。


「…キミは誰?」


カライドが冥介を庇うように立ちはだかったヤツを見詰めて訊ねる。

そいつはヒヨコ柄のラーメンどんぶりを被り、拳法着みたいなのを着た酔狂な格好をしていた。

そして冥介に放ったミサイルを両手で掴んでいる。


「悪党に名乗る名なんてないネ。ウチの常連さんに何するアルか?」


そう、そいつの正体はクリティカル定食・ビイだった。

どうやらあの音が気になって来たらしい。


「お前は蕎麦屋の…!!」


驚いた様子で冥介が叫ぶ。

ビイは振り返らずに言った。


「大丈夫アルか?こんなガキンチョ、ワタシがお仕置きしてやるヨ。」


「…ガキンチョは酷いなぁ。ボクはこう見えてもダークキャン・Dの四天王補欠だよぉ?」


ファリア=リートの砲身が動いた。

自信満々だったビイの表情が少し強張る。


「そ、それはちょとキツいかもネ。やぱり逃げることにするアル。」


「逃がすと思う?」


カチャ…


カライドはそう言って斥力銃を彼女に向けた。


「くっ!蕎麦屋!俺はいいから逃げるんだ!!」


そして叫ぶ冥介。


「常連さんのピンチは放ておけないネ!…2人で逃げるアル!」


ビイは掴んだミサイルを右手に持ち替え、カライドに向かって振りかぶる。


「!?」


「ジブンのミサイル喰らうがよろし!!」


そして投げつける。

焦った様子のカライドは慌ててファリア=リートに命令した。


「撃ち落せ、ファリア=リート!!」


バヒュン!ボンボンッ!!


空中で爆発して白煙を上げるミサイル。

次の瞬間、ビイは自分の拳を地面に叩き付けた。


「奥義・發剄逃亡陣ッ!!」


砂埃やら枯れ草やらが、やたら激しく舞い上がった。

【初登場キャラ】

・超小型補助戦闘機ファリア=リート

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