女性向けラブコメは行き場がない
タイトルのとおりだ。
昨今、WEB小説およびライトノベル原作の「女性向けラブコメ」は行き場がない。
端的に言うと「コンテストで募集がない」。
この「創作も多種多様で様々なジャンルがある世の中」で、女性向けラブコメは編集部に求められていないのだなとひしひしと感じている。
少し検索してみてほしいのだが、「女性向け作品募集」で溢れているのは「溺愛・ざまあ・聖女・不倫・略奪・寵愛(具体的に言えばスパダリが弱い女の子の腰を抱いている表紙の内容を思わせるもの)」ばかり。
内容の系統もロマンスラブやそれらが主流であり、どちらかと言えば胸が苦しくて可哀想な色合いである。(私の幸せな結婚とかね)
いや、そうじゃないのよ、明るい話が好きなのよ。
ラブ&コメディが好きなのよ、それで戦いたいのよ。
どっかに募集ないかしら?と探すのだが……
マジで無いのだ。
どれぐらい無いかっていうと、今のスーパーのお米ぐらい無い。
身長160cm体重40kg・Hカップの女性ぐらい無い。
身長195cm体重75kgで資産総額一兆6000万でジャニ並みの顔を持つイケメン男性ぐらい、「無い」。
たまに「ラブコメ募集!」とあっても、それは男性向けハーレムラブコメ(いちゃらぶ・モテモテ)と明記されているものばかりで、女性向けの「ラブコメディ」ではない。
そこに「ラブコメ」というジャンルだけで突っ込んでいくのは自殺行為である。
「ラブコメ」ってひと口に言っても、男向けと女向けじゃ世界が違うからだ。
男性向けの
おっぱいあたってる・ぱんつ見えそう!「もう、俺くんのばか!えっち!」な美少女が溢れ男子主人公に群がる(?)ものと、
女性向けの
「なんなのあいつ!むかつく!でもいいところあるじゃん、べ、別に好きじゃないんだから……!」「不愛想だと思ってたけど意外に優しい……?あれ……?好きかも……」な世界は、似たようで似ていないのだ。
特に女性キャラが正反対だ。
男性むけラブコメディで登場する、主人公くんに頬染で「俺くん、あれ?ひとりなの?いっしょにかえろっ」と近寄り腕を組んでくる女は、女性向けラブコメの世界では主人公ペアを引っ掻き回し、ヒロインを不安にさせ、最終的に男性ヒーローに水をぶっかけられるか侮蔑の目を向けられる悪役である。
そんな「男性向けラブコメコンテスト会場」に女性向けラブコメで突っ込むなんて、とんこつしょうゆニンニクましまし背油トッピングが売りのラーメン屋で、イチゴのショートケーキをオーダーしようとしてるぐらい場違いだ。
コンテストで規約も読めないカテエラ野郎に成り下がってしまうわけ。
でも募集がない
募集がない
ああ、ちっとも募集がありゃしない
つれぇわ
でも流行り要素は書きたくない(わがまま)
嫌だ嫌だ!
ラブロマンスじゃなくてコメディがいいんだ!
求められてる原作はロマンスなのはわかってるけど、ラブコメがいいんだ!!!
「ラブロマンスは欲しいけどコメディ要らねえのよ」って編集部が言ったって、私の強みはラブコメディなんだ!!!!!
つれえわ。
まーーーじしんどいわ。
別に「女性向けラブコメだったら覇権とれるし!!」って言ってるわけじゃない。
入り口がねえのでひたすら自分で投稿を重ねて行くしかないのが、……いや、求められてすらいないのがしんどいのである。
ああ。
どうか、どうか女性向けの明るいラブコメに光が当たらないだろうか?
女性向けラブコメが流行りまくる時代が来ないだろうか?
そんなことを願っても仕方ないので、私は今日も「エル&ミリー 副業盟主とコメディ女」を書き続ける。
次の時代のヒロインは、うちのミリアが覇権を取る!と闘志を燃やして。