1-6 久々の再開?
おっす!昨日は力尽きて更新できなかったがマイペースに更新していきたいと思うのでよろしく。
「俺はこの世界の住人じゃ、」
俺は静かに口を開ける。
「まあ、今はそんな話してるときじゃねえよ、今はとなり村の奴らと決着をつけるのが先さ。」
大ゴリが口を挟んだ。
大ゴリはこちらを目でちらと見て、口角をあげた。
もしかしたら、俺がこの世界の住人ではないことを薄々気づいてるのかもしれない。
小さな何かはあくまで冷静に続ける。
「それもそうだな。まあこいつが生き残るとは到底おもえん。バナナ族が来るのは15日ほどある。
…….それまでに心の整理をしておくのだな」
かなり高圧的だ。只者ではないな。
それを聞いて大ゴリは俺の方を向き、
「お前は小屋に戻ってろ。まあ緊急事態だ。俺はこの二人と話したいことがあるからな」
いつもとは違う雰囲気を感じ、俺は足を小屋に運んだ。
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小屋に戻ると、久々の登場。
我が世界のバナナがあるではないか。
そこには一通のメモ。「お前を見つけたとき、隣に落ちてたものだ。まあ何かはわからんがな」
こいつで俺の正体を察したのかもしれない。まあ最初から頭がおかしいやつと思われていたのだが。
バナナはシュガースポットが多くなっていておいしそう、というよりは腐っている気が。
「捨てるか。腹の中に」
そういって食おうとすると「おい、食うな!」
と声が聞こえた気がする。
うーん。俺は首を傾げた。
「食うのをヤメたか。アホなやつだ。こんなプリティーな見た目をしているというのに」
後ろを見る。前を見る。横を見る。誰もいない。
まさか。
バナナをまじまじと見る。
「まさか、バナナが話すわけないよなあ!」ハハッ!
「お前、俺の声が聞こえてるよなあ?」
バナナの声がきこえるの、か。
そんなことある?いや、あるな!
俺は常に冷静でいられる........わけがなかった。
トラックに引かれたとき声が聞こえた気がしたがこいつか?
ここに始めて来たとき聞こえた叫びはこいつか?
頭でいろいろな情報が駆け巡り、やっと冷静になることができた。
「それで、お前はなんなんだ?」
「俺はただの新鮮なバナナだぞ」
その瞬間、そのバナナは笑い声を上げる。
「ほんと、この異世界に来てから面白いことが多いぜ!」
バナナは叫んだ。
「ここが異世界だということがわかっていたのか?」
「俺だって困惑したが、地球でみた景色とは違うからな」
淡々と話しているが、なぜバナナに意識があるのだろうか。
「お前、なんで話せるんだ?」
「”話す”ことはお前と出会って初めてしたが、意識はあったな。他のバナナはないみたいだったが。俺もようわからん!」
俺は困惑する。
「はあ、もうよくわからねえよお」
俺は横になり毛布にくるまった。
ーガラガラガラガラガッ......
ドアから珍しい大きな音が聞こえ、俺は思わず後ろを見た。
「長老さまが来たぞっ!」
大ゴリが足を大きく開いて立っている。
「早く来い、バナナ族がくる日数は3日ほどのようだ...」
「はぁ?」
俺は思わず困惑のため息を漏らし、大ゴリに手を引っ張られていった。
手にはバナナを添えて。