1-5 真実の時間
あれから5日たった。
俺は小屋で2日ほど休み、それからは大ゴリと共に村の雑用などをしながらこの世界について学んでいった。
3日で学んだことといえば、魔法の概念があるようだ。
魔法といっても一瞬で城を作ったり、海を干からびさせたりするような天才はあまりいないようだ。
”少しはいる”というのが怖い。
大ゴリは
「ほら」
といって手のひらから炎を出した。
大ゴリによると誰でも少しの魔法は使えるようだ。
魔法は体の何かを使うというよりイメージを具現化するものだという。
そのイメージにも種類があり、人によって変わるのだと。
俺は魔法をつかえる実感がわかねえな。
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今日はこの村に来てから5日だ。
魔法についてメモして、俺は大ゴリとの集合場所に向かった。
この世界では機械はなくとも、最低限の紙などの物資を作る技術は存在しているようだ。
そして、大ゴリから渡された紙にはなかなか面白そうな事が書いてある。
「公園集合、今日はいままでで最も大事なことを話そう」
俺は少しずつ足を早めていった。
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公園に来ると、大ゴリの他に俺よりも小さな何か、そしてとても大きな石像(?)があった。
「あの、これは?」
「いまから、お前には隣の村の奴らと戦ってもらう」
大ゴリは今まで見たことのない厳しい表情をして、静かにいった。
「どういうことだ?」
「今日、村の外れで何人かの死体が見つかった、まあ見たほうが早いだろう。
ついてこい」
言われるがままについていく。
目に飛び込んできたのは緑色の粘液と赤色の血。それが混ざり合って”生”が失われたことを実感させる。
まだ、死臭はしないが、何だこの甘い匂いは?
いつも口に入れていたような..
「バナナか、?」
いつの間にか小さな声で発言していた。
「まさか、わかるのかい?村に来てばっかなのにさあ、やっぱり面白い子だね、話に聞いていただけあるよ。魔法は鼻が利く魔法かな?いや、バナナ族となんて普通生活していたら会わないだろうし...」
その小さな何かは長々と話し始めた。
そうして急に話を止めた。
「単刀直入に聞きたい、君は一体何者だい?」
本当のことを話すべきなのだろうか。
俺は静かに口を開いた。
やっと本格的に内容がかけると思います。
いやー、ネタはあるので、どんどん更新しようかなあ。