表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界 夢の郷  作者: 紡灯時園
3/3

居眠り

異世界に転移してしまいます…(゜∀゜ノ)ノキャー

おばあちゃんちはとても田舎である。畑や田んぼに囲まれ、お店があっても大概閉まっている。

そんな店や家が並ぶ商店街を歩く。 

そこを抜けると綺麗に速く流れる川があり、それを渡るための橋がある。橋を渡る道中、川を覗いてみたり、魚を探してみたり…。今住んでいるところではできないことをする。それがまた楽しい。

橋を渡り終え少し歩くと、わたしが通っていた小学校がある。グラウンドを見ると草が大量に生えている。田舎で児童の人数も10も満たないので仕方がないのだろう。抜いても抜いても生えてくるのだ。

あの頃は裸足で外を走り回っていた。


まだ世界を嫌いになる前。

どんなことでも無邪気に笑えていたあの頃。

中学生になると同時に引っ越してしまったが、ここはあまり変わったようには見えない。


良かったと思うのもつかの間、どこか切なさもあった。この場所や周りの人は出会っても出合っても変わることはなかったが、私はだいぶ変わってしまった。なんだか取り残されたような気がしてならなかった。

楽しい思い出だけ残し、また歩き出す。


小学校の次に温泉に向かう。そこの温泉ではよくお世話になった。お店のお兄さんがよく遊び相手になってくれた。仕事も忙しいだろうに…。

しかし今日は温泉に入るためのお金は用意していないので、諦める。


温泉のすぐ隣。

その町唯一の神社が立っている。いつものように、人は全くいない。

ここでは毎年文化の日に祭りが行われ、伝統の神楽を舞うのだ。昼から夕方まで太鼓の音が鳴り響く。

それがまた好きで、何度だって訪れたいと思う。

神社は小さい造りだが、いい思い出が沢山詰まっている。


御祭神ははっきりとした情報は無いためわたしには分からない。

しかしちゃんと挨拶はする。私は高校生だが、神社が好きだ。そこに住まう神様にも興味があるので、その点に関しての知識なら豊富な方だと思っている。よく、渋いね、とは言われるが…。


二礼二拍手…。


心の中で挨拶をし、ここに来れて嬉しいという素直な気持ちを伝える。

かすかに風が吹いてくる。

おばあちゃんが元気そうにしていたので、いつも守ってくださりありがとう御座います。と伝える。


そして、一礼。


挨拶も終わったので一通り境内を見て回る。


そして、すぐに帰るのもあれなので、もう少し居座ることにした。


失礼を承知しつつ、建物の賽銭の横に座る。

神様に話しかけてみる。

「神様は寂しくないですか?」

祭りが近づくまで人はあまり来ないだろう。ずっとここを守ることは嫌にならないのだろうか…。


声は聞こえることは無いが、なんとなく。

「私は皆が笑顔なら全然平気だよ。君が来てくれたしね。」

ということ言葉が頭をよぎった。


神様との対話。

まぁ、単純に私の想像力が良すぎるからだと思っているが…。

もしほんとにそう言っているのなら嬉しかった。


白く光る木漏れ日。爽やかで心地いい風。

何故だろう、眠くなってきた。昨日ちゃんと寝たはずなのにな…。

眠気さのあまり下を向く。

このままではダメだと思い立ち上がろうとしたが、体が動かない。

あれ……。

瞼と頭が重い。

そしてそのまま体は横に倒れる。

わけが分からず頭の中はハテナだられだったが、


もう、このまま寝てしまおう……。


睡魔に気持ちも負けてしまった…。



暗くなった視界の中、風が強く吹いている感覚は覚えていた。






凛音は瞳を開ける。目が覚めたのだ。

しかし目の前には見知らぬ光景。


あれ?………どこ?


しかも寝そべっていたはずの体は起き上がっていて、何故か2つの足でしっかりと立っている。


今まで神社にいたのに…。


もしかして夢?

にしてはえらくはっきりとした夢だ…。


立っていても仕方がないので、とりあえず歩くことにした。


今の所人気は無いが、知らぬ土地では何があるか分からない。警戒はしておこう。

 

広い道を歩く。周りは店のような建物ばかり、商店街だろうか?


すると道中、気になるお店を見つけた。

お面がずらりと並んでいる。狐やら鬼やら…とにかく色々な種類のお面だった。


お面を売る店なんて珍しいなぁ…。


店の前に立ち止まり、じっと見ていると、


「おーーい!!嬢ちゃん面を買いに来たのかい!!?」


突然の大きな声にビクリッと肩が縮こんだ。


びっくりしたー…。


と振り返るとそこには、


゛ヒョットコのお面を被った人゛がいたのだったーー














つづく…

読んでくださりありがとう御座いました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ