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異世界 夢の郷  作者: 紡灯時園
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予兆

この次で異世界転移です!

よろしくお願いします!

その日の授業がすべて終わり、部活の時間になった。部活の準備をしはじめる人、ただおしゃべりをしている人がいる中、凛音はそくざに教室を出て昇降口に回る。

部活には入っているが、今日はもう行く気になれない。

暗いことばかりを考えた日はいつもよりも疲れ果てている。

しかも部活に行くと2時間半はじっとしていなければならないのだ。

サボっても美術部だし先生は叱るような人でもない。先輩に関しては毎回サボっているので、グチグチと言われることも無い。 

なんてゆるい部活だろうか…。


雨は朝から止むこともなく降り続ける。

傘をさしてもスカートやリュックが濡れるし、気分はとにかく下がっていくのでほんとに雨の日は困る。


汽車通学の凛音は、駅まで20分かけて歩く。

汽車に乗っても40分ほど揺られなければいけない。


できればもっと早く帰りたいのになぁ…。


そう思いながら、いつもと同じようにただ歩き、汽車に乗って家に帰るのだった…。


・・・・・・

「そういえば明日おばあちゃんの所に行くけど、アンタも行く?」

ご飯の準備をしているお母さんが言った。


おばあちゃんちまで、車で一時間ほどだ。

「行く。」

明日は土曜日、土日祝日は部活がないし、ずっと家にいるのも暇なので行くことにした。



「そろそろ寝るかー。」

私は朝が弱いので、明日のためにも夜ふかしはできない。疲れているのですぐに眠れる気がする。


案の定、凛音はいつもよりも早く眠りにつくことができたのだった。




………どん、どん、どん……………………。

ピーヒョロローーー……。


なんだ?


かすかに祭りのような音がする。

薄っすらとだが、赤い提灯で照らされたように赤い視界と、楽しそうに踊る人たち。しかし顔はよく見えない。

なんだろう…。夢か?…。何故かはわからないが、とても不思議な気持ちになる。

どこかで見たような…?


しかし赤く光る視界は徐々に暗転していったのだった。


・・・・・・

午前10時ごろ。

「まあ、いらっしゃい。」

椅子に座ったおばあちゃんが言う。

相変わらずゴミ一つ落ちてない綺麗なリビング。

そして喜んでいるのか警戒しているのかよくわからないが、とにかく吠えるトイプードル…。

私は猫派だ。

わんこを無視して椅子に座る。

「あっちの部屋にお菓子があるから持ってきんさい。」

おばあちゃんは私達が家を訪れるたびにお菓子を用意していてくれる。お菓子はあっても全然困らないのでありがたい。


お母さんとおばあちゃんが最近の話をしている間、

私はわんこの玩具を投げて遊ぶ。

わんこは取りに行くが、持ってくるわけではない。なので取り上げる。

しかし向こうもそうはいかんと言わんばかりに離そうとしない。

ゔゔーー。と唸って必死そうにしている姿を見るのは何故か楽しい。


でも…暇だな…。

ただ犬とじゃれて帰るのはなんだか勿体無い気がした。

そうだ。

「ちょっと散歩してくるー。」

そう一言残し玄関に向かう。


たまには周辺を散歩してみよう。

少しウキウキ気分で、懐かしの道をあるくのだった。
















読んでくださりありがとうございました!

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