狂科学者、尋問する
生首が起きた。
その知らせをリエラから受け取った俺は早速地下の実験室へ向かった。
地下の実験室に入ると、さっそく出迎えてくる二つの義眼。
治癒魔法で適応を促進したのがうまく傾いたのか、しっかりと信号の入出力ができているようだ。
さてさて、
父さんにも捕えたら情報を引き出すように言われているし、軽い尋問をしますか。
問題の苦痛は......痛覚を刺激すれば問題ないか。
若しくはメインコンピューターから適当なデータを送り込んでやるとか。
もとより二進数の処理は得意でない脳みそだ。
一瞬で混乱状態に陥ることは間違いない。
「おい? 聞こえているか?」
「......」
口をパクパクしているけど何言っているのか聞こえないのでさっぱり......
やべ。
声帯付けるの忘れてた。
肺代わりにに空気の流れも作らなければ。
声帯を模した管に風属性の魔法陣を組み込んで気流と振動を作れるようにする。
口の中や鼻の空洞まで本人そっくりに作ってあるからこれでうまくいくはずだ。
ということで目を見開きながらまだ何かパクパクしている生首を裏返して配線をつなげてから声帯をねじ込む。
仕上げに適応促進の治癒魔法だ。
「これで話せるか?」
「あ゛あ゛はな゛ぜル」
ひっでえ濁声。
声帯の厚さでもミスったか?
まあ本人がそのうち順応するだろ。
「さて、名前を聞かせてもらおうじゃないか。」
「......」
だんまりか。
ぽちっとな。
さりげなくメインコンピューターの配線と接続するボタンを押せば、
「な゛っ!!?? く゛ぁwぜdrftgyふじこlp」
あ、すげぇ
ここまでパニックになるのか。
というかもはやテレビの砂嵐レベル。
耳が痛い。
やはり質感を粘膜に近づけないと肉声の再現は難しいな。
だが分かった。
これはお手軽だと。
おそらくこいつの頭の中では全身の五感を一斉にでたらめに刺激され、腕を伸ばしながら曲げるといった矛盾した感覚が反乱を起こしている。
少しでも遅れたら廃人になってしまいそうだったのですぐに止めてやると、呼吸は要らないくせに器用にも生体から息切れのような声を出している。
「で、名前は?」
「......ジンだ。」
ほう、
「じゃあジン。現在のお前はお仲間と仲良く捕まっているわけなんだが......」
情報提供、
手伝ってくれるよね?
そうにや付きながら先程の拷問ボタンを弄ぶハルトにジンの心はあっさりと折れたのであった。
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