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狂科学者、防犯グッズを渡す。


 「ハル君! 遊ぼ!」


 研究所の前に立ち、俺を呼ぶユア。


 とうとうここまで来るようになったか......。


 それにしてもあの警備を潜り抜けるとは大した才能だ。

 最近はコンピューター作りで週に1日相手をするって約束がなあなあになっていたから、不満のあまり家を脱け出してきたのだろう。

 集中するために娘大好き親父からの催促の使者も門前払いしていたしな。


 今度書類の処理用にPC的なのを渡してお詫びしておくか。

 

 取り敢えず、

 「一人で外を歩いたら危ないって教わらなかったか?」

 「......ハル君は歩いているじゃない。」

 

 俺はいーの。

 自分で守れるし。

 

 と言うわけにもいかない。

 この年頃だと反骨精神強そうだし。

 かといって何かあっても面倒くさい。


 となると、

 防犯グッズを作って渡せば良いか。

 雷属性のスタンガン辺りならお手軽だろう。

 奥の作業台で適当にパパッと作り、ユアに手渡す。


 形はブレスレット。

 安全機構つきだ。

 恐怖を感じた瞬間にロックが解け、任意で発動するよう、思考修正ができる地味だが高性能な代物だ。

 効果範囲は約二メートル。

 内部に高圧バッテリーを組み込んであり、装着者以外へ一瞬で麻痺する強さの電流を流し込む。

 脳や心臓付近で発動したらまあ、ご愁傷さまってことで。

 ついでに弱い結界と治癒魔法を継続展開する機能もあるぞ。

 発信機的な機能も組み込んであるので、このコンピューターが完成すれば場所も特定できる。


 

 「ほれ、外に出る時は絶対につけておくんだぞ。変な大人に連れていかれそうになったらそれに魔力を流せ。腕輪が守ってくれる。」


 練習用にロックの付いていない奴を渡し、感覚を掴ませる。

 

 「ハル君......ありがとう。」

 「気にするな。」

 

 何かあったからでは遅いからな。

 

 後悔する奴は大抵こういうことの用心を怠って大事なものを無くし、後悔する。

 


 ん? まるでこのガキを大切に思っているような考えだな。

 ロリコンになった覚えはないのだが......


 まあ、問題ないか。



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