狂科学者のコンピューター開発(7)
3Dディスプレイ。
本来二次元の映像に厚みを持たせるそれはホログラフィーとも言える。
本来、ホログラフィーはレーザー光線を複数の方向から照射することで三次元像を作り出す技術だが、開発するとなると面倒くさい。
よって俺は幻を作り出す魔法を採用することにした。
そちらであれば余計な技術開発や手間が省けるからな。
これは本来魔法が使用者のイメージする映像を読み取って発動する代物だ。
人のイメージははっきりとしていない。
脳に記録された情報も本人しか読み取れないほど曖昧かつその規則も十人十色。
前世でも脳の情報なんて本人の自我という名の鍵なしには取り出せなかった。
そういうわけでこの魔法は使い手がかなり少ないわけだが、
裏を返せば魔法陣はそんな曖昧な情報すらも不完全だが取り出すことができる。
なら、
有と無。
0と1。
宇宙の根源となっていると言っても良いほど明確なこの概念で記録されたデータなら、
最高に鮮明に映るのではないだろうか。
俺はそう考えている。
なので話は簡単。
幻影魔法の魔法陣を然るべき場所に刻み、情報の読み取り先を人の脳からマザーボードの画像出力部に変更するだけだ。
そうすればディスプレイは完成。
最後は......
「はあ」
地獄のプログラミングタイムだ。
さてさて......何ヵ月かかることやら。
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コンピューター関連の知識は作者がマイクラで計算機を作ったりメモリを作ったりして独学で学んだ内容がいろいろ入っているため、間違えているところもあると思います。よって何か気づいた方、コンピューターに詳しい方がいれば是非コメントをください!




