狂科学者のコンピューター開発(3)
「朝か。」
研究所にある自分のベッドで仮眠をとった俺は朝食を摂り、CPUの論理演算ユニットの製作を再開した。
CPUが素早く機能するのに必要なユニットとして、浮動小数点演算装置がある。
簡単に言えば小数点の場所を高速で計算するためのユニットだ。
主要な論理演算ユニットと分離することで演算の高速化を図れる。
何より今後一番面倒くさくなることが確定しているプログラミングが多少楽に済む。
何せ一から書き上げる必要があるからな。
下手すれば二進数で書き込まなければいけない。
OSのプログラムが粗方頭に入っているとはいえこれは地獄レベルにしんどい作業になることは間違いない。少しでも仕事量は減らさないといけないのだ。
多少は魔法技術とのハイブリット化を図らなければならないだろう。
まあ回路を構築するのは少々面倒くさいが、コピーや縮小は自動でできるのでそこまで問題ではない。
小さな回路を何回かコピーしてちょろっと配線を書き足せばいいだけだしな。
回路自体も所々電子回路よりも汎用性のある論理魔法陣のお陰で省略できる。
それが終われば次は制御ユニットだ。
送られてきた命令を加工して演算ユニットを制御する部分で、ここも結構面倒くさい。
主にフェッチユニットとデコーダーあとレジスタで構成される。
レジスタって言うのは......まあ簡易版メモリだ。
ハードディスクとかに貯められているデータの場所を指定するアドレス等を保持している部分だな。
いろいろ役割があってCPU以外にもいろんな所にある。
面倒くさいので説明は割愛。
フェッチユニットは命令の読み込み、デコーダーは命令を解読する部分だ。
ここら辺も昼食を挟んで適当に回路を魔法陣で省略しつつ組み上げる。
ケースにセットし終えればもう夕方だ。
最近家に帰っていないから今日は帰るか。
明日からこっちに泊まり込む準備もしておこう。
そろそろユアのお守りもしないとあの娘大好き親父が五月蝿くなるだろうしな。
叔父さんには義手を渡さないといけないし。
まったく、体がいくつあっても足りないぜ。
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コンピューター関連の知識は作者がマイクラで計算機を作ったりメモリを作ったりして独学で学んだ内容がいろいろ入っているため、間違えているところもあると思います。よって何か気づいた方、コンピューターに詳しい方がいれば是非コメントをください!




