狂科学者は反省しない。
ダディに怒られた。
なんだかんだ言って今世でははじめての経験かもしれない。
赤ん坊の頃に意識のあった俺は泣きもしなければ駄々をこねてもいないからな。
お願い事をしてもダディにちゃんと対価を提示しているし。
確かに今回作った......
そういえば名前どうするか考えていなかったな。
適当にエーテルキャノン一号で良いか。
魔力のあるファンタジックな世界だし、これぐらいがちょうどいいだろ。
というわけでエーテルキャノン......は確かに危ない兵器だ。
この世界で軍事利用されたらあっという間に世界は焦土と化するのは間違いない。
それは俺も分かっている。
というか開発した本人なので当然一番知っている。
この世界に置いて最強種であるドラゴン、その強靭な肉体をエネルギーで貫くために作られたこの兵器は核と同じレベルの破壊力を持つ。
少し改造すれば核そのものにもなれる。
基礎の理論が似ているからな。
だけど俺は知っている。
力というのは使うもの次第で如何様にも変わるということを。
大気中にある窒素から肥料と火薬の材料を作れるように、創造と破壊は紙一重だ。
包丁一本でも、それで切るのが人か食糧かで善悪は分かれる。
結局人類の更なる繁栄と発達を望める賢者か、目先の利益のみを求めて全てを無くす愚者しかこの世にはいない。
なのでドラゴン素材の安定供給を望むだけの俺は悪くない。
実力行使されそうになったらやり返すのも吝かではないが、なにもされないうちから攻勢に出ることなんてしない。
せいぜい研究所を守るためにタレットでも開発して配備しようか検討するぐらいだ。
よし、
長々と論理武装をしたハルトは気合いを入れる。
そしてエーテルキャノンを叔父さんの義手に仕込むべく作業を再開したのであった。
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