狂科学者のヘッドハンティング。
「目が覚めたみたいだな。調子はどうだ?」
「足以外は良くなりました。」
ハルトが助けた女はそう言いながら食事をモリモリと食べていた。
食欲があるのは良いことだ。
彼女は手術後二日ほど寝て、ようやく目を覚ました。
現在はエルシー達に全身を洗われ、身綺麗になり、メアリーが作った食事を食べている。
「名前は?」
「エマです。」
「なんであそこで倒れていたんだ?」
「裏手を歩いていたら急に頭がだるくなって......それ以上は覚えていません。」
? 意識障害が出たのか?
敗血症でもない話ではないが......まあ、異世界だし多少の差異があってもおかしくはないな。
「この町......レゾンデの住民か?」
「はい。」
ふむ......
「一人暮らしか?」
「ええ。」
だから発見が遅れたのか。
放っておいたらマジで死ぬところだったな。
「あの、」
「ん?」
「助けていただいたところ申し訳ないのですが......わたし、お金がないんです。」
「あ、じゃあ仕事あげる。」
「なので治療費が払え......は?」
「いやだから仕事をやるって。」
「......ここは治癒院ではないのですか?」
「逆に聞くが、この散らかり具合を見てもそう思うか?」
さすがにもうちょっと整頓されているだろ。
「じゃあここは......?」
「俺の研究所だ。で、その足は最新型の義足だ。」
それもオーダーメイドだ。
一本でも一千万ルナはある思うぞ?
卒倒するかもしれないから言わんが。
「まあ、そういうわけで相談なんだが、ここで働く気はないか?」
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