狂科学者のパワースーツ開発(1)
「おはよう......」
「所長、今は昼です。」
「ああ、そうか......」
過保護親父な公爵から解放された俺は漸く研究所に着いた。
一日中走っても疲れるはずのない俺を疲弊させるとかどんだけだよ。
さて、気持ちを切り替えて今日は......
「パワースーツを作るか。」
俺はそんなもんなくても十分力があるので、主な役目は助手達の動作のサポートになるだろうけど。
今後大々的に売り出せば魔物ハンター達が買いまくって絶大な収入源となるに違いない。
それで魔物素材がさらに流通すればそれだけ錬金術辺りの技術発展も加速するだろうしな。
まあそれだけ危険なやつらの手に渡ることも有りうるわけだが、そんなこと言っていたらキリがない。
使用者によって正しい使い方をできるかどうかは決まる。
包丁一本でも人は殺せる。
つまりそういうことだ。
叔父さんとか信頼できる人には特注で高性能なやつを作る。
それで問題ない。
さて、作るものは決まった。
次はコンセプトだ。
まず力を補助する。
これが前提としてなかったらパワースーツ何て言えないし。
次は......
軽い。
まあこれも大事だな。
あとは......
薄い......いやこれはまだ時期尚早だな。
前世で開発が進んでいたパワースーツもインナーレベルの薄さは無理だったし、そこら辺は細部を詰めて試作してから考えよう。
動力は......お馴染みの人工筋肉だな。
ぶっちゃけそれ以外の機械は作るの大変だし。
今度モーターとかも作ってみるか。
取り敢えず試作品だし、フレームは鉄を使って......
制御はフィードバック型が楽だし、そっちにするか。
「メアリー、これに書いてある材料を倉庫から取ってきて。」
「わかりました。」
「エルシー? ちょっと手伝って。」
「わかったです。」
構想も出来たので、俺はエルシーをモデルに試作品を組み立て始めた。
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