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狂科学者の助っ人

 何処か頭がオカシイ王女と夜を過ごす毎日。


 痺れ薬の混入

 媚薬の混入

 双方全裸での就寝

 入浴時の乱入

 たまに下着が転がっていたり

 こっそり飲み物を交換したら酔った王女が無茶苦茶絡んできたこともある。


 

 ま、残念ながら、


 内臓を色々弄ってある俺に薬は効かないし、別に全裸で寝ることへの嫌悪感もない。

 下着を見ても、「あ、そう」としか思わないのだ。

 酔った王女が酒臭かったぐらいか?

 十二歳で飲んで大丈夫か? とは思ったが。まあその程度だ。



 

 そんないい感じに混沌としてきた王女の部屋での毎日。






 今日はそんな毎日を爽やかにリフレッシュしてくれそうな人物がやってきた。





 その人物というのは......


 


 「ハル君!」

 「ようこそ。と言っても王女の部屋だが。」

 


 

 幼馴染、ユアである。



 

 「(クンクン)......なんか変な匂いがする。」


 ああ、

 「最近な、俺を発情させようと媚香の類を焚いてたんでな、その残り香だ。」

 「媚香!?」

 「ああ、安心しろ。俺は別に何ともなかったからな。」

 「本当?」

 「本当だ。」

 「......良かった......。」



 そして安心したのか目を瞑り、ハルトの腰に回した両腕にさらに力を入れるユア。



 「ユアさん? この部屋は私の部屋です。直ぐに出て行ってください。」

 「だってハル君! 一緒に戻ろ!」

 「そうだな。帰るか。」

 寮にな。




 「それはダメです! ハア......何でお父様は首を縦に振ったんでしょうか......。」

 「そりゃ、相手はお前一人じゃ無くても良いって事なんだろうよ。」



 なぜここにユアがいるのか。

 それは数日前に公爵家から王家へ抗議の手紙が行ったことが始まりだ。


 内容は、

 

 

 「その男を独り占めにするな。わしの娘にも共有させろ。」



 まあ簡潔に言えばこんな感じだ。


 ユアが父親に不満を言い、国王の従兄弟であるメルガルト公爵が抗議したわけだ。

 ......あの娘大好き親父が良くそんなことを言ったな......と思ったが、まあそれは置いておいて、




 

 「ハル君! これからずっと一緒にいようね!」


 「おう、良いぞ。」



 何だろうな?

 この心地良さ。


 王女の部屋という息が詰まる場所でもこいつが居るだけで気が楽になる。

 これなら良く眠れそうだ。

 最近頭の片隅で王女を警戒しっぱなしだったからな、微妙に疲れてきていたのだ。





 

 「ほら、こっちだ。」

 「うん!」

 「じゃあ、おやすみ。」

 「おやすみ。」

 


 「......扱いの差、酷過ぎません?」


 

 知らんな。



 そしてユアを抱きしめ、数日ぶりに安らかな睡眠を貪るハルトであった。

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