狂科学者の暇潰し
『殺戮機獸』を量産してから数日後、ハルトは学園にいた。
といっても何があったと言うことはなく、単に休みが終わっただけだが。
最近地下に篭っていたせいか日光が眩しいな。
そう思いながら目を細め、外を見やるハルト。
その目が向く先には、前世と変わらず存在する太陽。
太陽というのは偉大だ。
これのお陰で我々は誕生できたのだから。
人類を含む全ての生物は生きるエネルギーを確保できている。
俺の研究所も太陽光から魔力を生産しているしな。
しかし......相変わらず暇だな。
授業の内容が退屈だ。
体術や武術は近接戦闘データ収集のために真面目にやっているが、本命である筈の魔法は全く勉強にならん。
そうしてボーッとしているハルトの中に響く、ピコンッという音。
......なんかあったか?
そう不思議に思いながらログを覗く。
何だ......ユアか。
どうやら向こうも暇なようだ。
こちらも暇なので回線を開く。
『そっちも暇しているようだな?』
『あ、ハル君!』
『退屈か?』
『うん。教科書も全部解いちゃった。』
俺もだ。
これで話し相手は見つかった。
さて、この授業中、何をして暇を潰そう。
そうだ、
『そんなら少し相手をしてもらいたいんだが。』
『ハル君の!? いいよっ!』
『いや、俺ではない。』
『え~......。』
勿論『殺戮機獸』のだ。
生身を捨てた三番が対人訓練を担当してはいるが、練習相手は多い方が良いだろうしな。
使う時が来れば一対多の戦いは絶対に起きるだろうし。
『......やるか?』
『......うん......暇だし。でも......。』
『何だ?』
『ハル君......見ていてくれる?』
俺はお前の保護者じゃないんだが......
『......まあいいだろう。』
どうせ暇だ。
気が向いたら俺も参加するかな。
取り敢えず、
『端末を指定するから入っとけ。』
『うん。』
そして二人は姿勢制御を魔法生物に任せ、研究所へと意識を飛ばしたのであった。
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