狂科学者の願い事
総合評価1000pt達成!
読者の皆さん、ありがとうございます!
結果発表。
といっても大したものではない。
模擬戦で技能が最高に優秀だったものを一名選出し、表彰するだけのつまらないものだ。
基準は様々にあるらしいが、そこら辺は知らん。
俺自身特に興味ないしな。
勝っても負けても俺の立場が揺るぐことはないし、俺の生活が変わるわけでもない。
ま、適当に出ておけば問題ないだろ。
そう考えながらアレク王子の後に続き、何故か隣を歩こうとするユアと歩く。
さてさて、俺は二年生の以外見ていないが、どんな優秀者がいたのやら。
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「......以上を持って、ウェルマニア王立魔法学園二年生首席、ハルトに最優秀賞を与える!」
長げぇ......
あまりにも大量の採点基準を読み上げられ、その合計結果が出されてようやく呼ばれた。
誰か知らんがこの人は明日にでも喉を壊すに違いない。
ていうか壊れてしまえ。
もはや「あ、最優秀者って俺なんだ」みたいなリアクションを取る気すら起きない。
いつもの三倍ぐらい死んでいる目で無駄にでかい仮設置の壇上に上がるハルト。
表彰状的ななにかを読み上げる声を右から左に流し、受けとる。
そして、
「それでは最優秀者ハルト、貴殿にはウェルマニア国王陛下へ願い事をする権利が与えられます。」
あーそんなもんあったな。
意味わからんしきたりだが、俺が最優秀者らしいし......。
さて、
何を願うかって言われてもな......
正直、ない。
金はある。
施設もある。
機材もある。というか自分で作った方が高性能だ。
人もいる。
最も不足しているであろう人体実験の被験者も意外といる。
欲しいものが無さすぎる。
まあ......正直どうでも良いな。
てことで変化球をひとつ。
「願い事の権利をユーフォリア・メルガルト公爵令嬢に譲渡します。」
俺にはどのみち活用できんからな。
これが最も有効活用できる道だろう。
メルガルト家とは既に関係が深い。
互いにWIN-WINな関係である以上、俺に不利な願い事はできない。
そう満足そうにハルトは頷いたのであった。
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