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狂科学者の戦い方(1)


 「次は、ウェルマニア王国大将、ハルト! 対するはエルドルリア王国大将、ハインツ·ジェラード·エルドルリア!」


 大将同士の決戦。

 つまり今年度の二年生最強同士の戦いと言うことでもある。

 当然、観客席からは空気が震えるほどの興奮が声とともに伝わってくる。

 しかし......困惑の声も混じっている。

 今まで名字のある貴族家や王族しか出てこなかったため、平民である俺に「ん?」となっているようだ。


 そんな中、アレク王子の怪我を適当に治した俺は歩み出た。

 

 その足取りは軽く、全くと言って良いほど気負いがない。

 

 「双方、用意!」


 眼前のハインツは身構えるが、ハルトはというとやはり自然体のままだ。



 「......始めっ!」


 そして試合が開始される。


 「『演算法陣展開』」


 ハルトがボソッと詠唱とも言えないようなワードを口に出せば、その右手に現れる魔法陣の球体。


 そして、


 「『解析陣七百展開』」


 現れる七百もの魔法陣。

 

 「『解析開始』」


 その全てから射出されるこれまた魔法陣の球体。

 目標をハインツに、それらは殺到する。


 しかし『魔法殺し』のハインツも何かを感じ取ったかのようにハルトへ肉薄する。

 そしてアレク王子の時以上の身体強化で剣を振るう。


 

 それでも余裕そうな顔を崩さないハルト。



 そのまま剣は振るわれる。



 ガンッ

 「なっ!?」

 先程まで無口だったハインツが驚きの余り声を漏らす。


 その手に握られている剣は、ハルトにも握られていた。



 ―――その刃を。


 模擬戦用とはいえ、刄が潰れているだけの真剣だ。

 普通、今の一撃であれば皮膚を破り、骨を砕くほどの威力を見せる。


 だが、


 その一撃を、


 手のひらで止められ、掴まれた。

 

 人間にはあり得ない肉体強度と、力。

 それを見て静まり返る観客席。



 「捕まえた。」


 そう言って笑うハルト。

 その表情にうすら寒いものを感じつつ、後ろから迫ってくる魔法陣から逃れようともがくハインツ。


 

 「残念だったな。『解析陣一万追加』『2391番ファイル展開』」


 そして追加される魔法陣と、


 構築される巨大な魔法陣回路。


 「「「「「「「なっ!?」」」」」」」


 あり得ない。

 そう誰もが思った。


 魔法陣は魔法に対応する。

 つまりこの平民は一万は下らないような魔法を同時に行使していると言うことになる。


 肉体強度どころか、魔力とその制御力すらあり得ない。

 そもそもこれほどのものを作るには最低でも一時間は詠唱しないといけないだろう。


 そしてちょうどハインツに着弾する魔法陣達。


 その皮膚に触れる直前でことごとく消えていくが、一瞬のタイムラグを利用し確実に情報を持ち帰っていく。

 断片しかない情報の全ては回路に流し込まれ、再構築される。



 そして、



 「ほう、これがお前の属性......いや、能力と言うべきか。」



 捉えたぞ。

 ハルトの顔に、満面の笑みが広がった。

 

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 解析用の使い捨てプローブ魔法陣は幾つあってもいいと思うんですが、フォルダ?
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