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狂科学者の商会作り?(1)


 国王の視察という最悪なイベントが終了して数日。

 ハルトはアランに課された宿題の準備に奔走していた。



 ......そういえば地雷臭しかしない王女関係の話はなかったな......杞憂だったのか?

 そんなことに気付き、少々安心するハルト。

 

 単に衝撃が大きすぎて国王自身が忘れていただけだが、余計危険性が高まったことは想像に難くない。

 すっかり安心しきっているハルトはそこまで思考を割いていないが。


 そんな感じで現実逃避をしながらも、ハルトは商会創立のため構想を練っている。

 今できることをフルに活用すればそこそこの出来にはなるだろう。


 できること......義手の作成、手術による治療、魔道具の製作。

         


 ......こうしてみると以外と少ないな。

 まあ無いよりは良いが。


 義手の作成......随分と大金が動きそうな予感がする。

 手術......治癒院で直せない者の治療をすればうまく住み分けられるか?

 魔道具......今ニコラの方で売ってるからインパクトが薄いな。


 いっそのこと手術メインで義手の製作と取り付けはオプションという感じの方がいいか。

 前世で言う病院みたいな感じで。

 今世では魔法のお陰で治るまでの期間が大幅にカットできる。

 直ぐに治らないような奴は大体治らないものと見ても問題ない。

 そのためベッドの数は最低限でも基本的に大丈夫だろう。


 この世界では治癒魔法があるのにも関わらず治らない病気が多い。

 理由は単純で、何が起きているのか分からないから。

 病気といってこの世界の人が思い浮かべるのは悪魔とかそういった類いの呪いみたいなイメージ。

 時々偶然病気とイメージがマッチして治ることもあるが、基本的に治らない。

 それと同じように複雑骨折等も治癒魔法では治らない。

 まれにだが分裂機能をおかしくさせてガンが発生することもある。 



 まあこんな感じで治癒魔法は欠点が多い。

 そこで登場するのが外科的手法な訳だ。

 治癒魔法は小さな傷を直すことに関して凄まじい効力を発揮する。

 要は損傷した組織を手動で可能な限り元通りに並べ直し、損傷を限定すれば治癒させやすいのだ。

  

 複雑骨折も骨を並べ直せば些細な傷だ。

 腱が切れたとしても切断面を繋げて治癒魔法をかければ一発で終わる。


 叔父さんの話によれば冒魔物ハンターは大怪我することが多いらしい。

 それに一世代前の戦争で四肢を失った貴族が存命だったりもする。 

 中々安定した商売になりそうだ。



 「......とまあこんな感じの奴を考えたんだけど、これで良い?」

 「良いだろう、とても商会規模とは言えないが......きっかけぐらいにはなる。やってみろ。」


 こうしてハルト主導の商会作りは始まった。

 ......果たして商会と言う定義に当てはまるのかどうかは別として。


 

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