表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
136/316

狂科学者は創る(2)

 

 魔力。

 それは魂に付随し、消費することで世の理を捻り曲げ、編集する力。

 

 現実とは次元を共有せず、アストラルとでも称すべき高次の次元に存在する。

 極めて人の意識―――情報の混沌―――との親和性が高く、意識と共鳴させることで操作が可能。

 密度や属性を変えることで低次の物理現実のエネルギーへ変換可能であり、人々はそれを魔法として活用している。


 詠唱によって魔法陣を形成し、魔力供給を行うことで事象と式となる陣を実体化させる。

 そこまでは分かっている。

 これまでの実験から推測する限り真実だ。


 


 問題は、



 如何に恒久的に実体化させるかだ。


 実体化に必要な魔力は少ないとはいえ、脳細胞の全てを網羅する数となると馬鹿にならない。

 おまけにその場で発動して終了ではない。

 細胞内に居続けてもらいたいのだ。

 そのためには持続した実体化、もしくは非実体で固定することは必要不可欠。



 百歩譲って魔力は取り敢えず良いとしよう。

 俺の保有魔力は膨大だ。

 そこも纏めて一足跳びは流石に無理がある。

 汎用性については後々考えれば良い話だ。


 しかし現実世界に留めるためにはどうするべきかという問題。

 

 これは元々のコンセプト上必要不可欠な条件。

 と、まあそこで俺の脳味噌は新たな問題を掲げる。




 魔道具って結局何なんだ?



 今までは余り考えずに使ってきたが、魔道具というのは非常に多くの可能性を内包している。


 その分俺の好奇心も多くの疑問を抱える。

 

 魔道具はどうやって魔法を制御しているのか?

 その根幹となる魔法陣とは?

 そもそも魔力を込めて溝を彫っただけで何が違うのか?

 原子のサイズを超える圧縮をかけてもなぜ稼動する?

 その法則の限界は?

 法則の根元には何がある?

 なぜ魔石には蓄えられる?

 


 等々。

 

 今挙げた中でも三四番は早急に検証する必要があるな。


 早速サンプルを作らなければ。

 


 「所長? ......また研究ですか、体調には気を付けてください。」

 いそいそと研究室に向かうハルトを助手達は呆れた顔で見守るのであった。



 

 

面白い! 続きが気になる! という方はぜひブックマークと下の☆をクリックお願いします。


感想、気になった点、世間話、その他ありましたら是非書いてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ