表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/316

狂科学者は創る(1)


 脳に満ちる情報の混沌への接続。

 そのためには部分的な接続では意味がない。

 全体を接続してカオスを観測してこそ意味をなす。


 「いやどうやって繋ぐんだよ。」

 ハルトも唸る問題。

 細胞一つ一つに発信器でも埋め込めっていうのかって話である。

 そんな微細な作業、いまのナノテクノロジー紛いの魔法加工技術を駆使しても無理である。

 


 「勝手に細胞内へ入ってくれないものか......材料も加味しないとな。」

 それ以外の問題もある。

 有害な物質で作ってしまってはもちろんアウトだ。

 さすがに脳細胞というデリケートな物に入れるわけにはいかない。


 

 どうせ大量生産するんだし、安くできることは必要条件。

 これがウイルスやプリオンの類いだったら楽なんだがな......生憎今欲しいのはそのサイズの観測機だ。


 

 ん~?

 ウイルス......試す価値はあるな。

 しかしそのまま使うわけにもいかない。

 俺が欲しいのは複製能力を持ち、増殖を制御でき、人体に無害かつ有能な超小型魔道具だ。


 それをミトコンドリアの如く細胞内に共生させたい。

 

 先ずは材質か。

 増殖するという点から体内で容易に手に入り、消費されても宿主に害をなさない物質。

 

 思い付く限りでは水分?

 炭素はダメだ。

 増殖の材料に糖を使うことになるだろうし脳がガス欠を起こす。

 

 ......逆にそれしかないな。

 水分も2%程が限度だ。

 余り現実的とは言えん。

 流体を魔道具化する方法も分からんしな。


 

 ......いや、あるな。

 人体に無害かつ供給源からその寿命が尽きるまで延々と生産される物が。

 取り除いたとしても実質無害。

 その性質から物質透過なぞ朝飯前だ。

 瞬間的にだが、固体になることもできる。

 その内包するエネルギー密度も高い。


 そんな物理法則を無視した存在が。




 そう、


 魔力だ。

 


面白い! 続きが気になる! という方はぜひブックマークと下の☆をクリックお願いします。


感想、気になった点、世間話、その他ありましたら是非書いてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ