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狂科学者は初心に帰る


 「明日は魔道具作りの実習なので、鉄筆を準備しておくように。」

 ぼんやりと授業を受けていたら、いつの間にか魔道具製作の時期になっていた。

 確かカリキュラムでは年の後半に位置していた気が......

 時間が経つのは早いものだな。


 俺は相変わらず首席をキープしている。

 王子は二位。

 王子の振ってくる会話を華麗に回避するのが上手くなってきた今日この頃。

 俺は相変わらず夜に研究を続けている。



 にしても魔道具作りか......

 鉄筆と石板が懐かしいぜ。

 思えばあれが原点だった。


 初心に戻ってやってみるか。

 いつになくやる気を見せるハルト。

 だがその両目は相変わらず死んでいる。

 よって誰も気付かない。




 ****


 翌日、

 「では今日はこの教科書に書かれているものを参考にして自分だけの魔道具を作ってください。作り方は今までの授業で分かっていると思います。質問があれば適宜先生を呼ぶように。」


 そして魔道具作り、スタート。


 皆は手始めに構想を練っている。

 俺も鉄筆片手に参戦だ。

 作るものはすでに決めてある。

 本日製作するものは初歩中の初歩。

 火属性の攻撃魔法陣。

 瞬時に論理的かつ無駄なく組み立て、刻む。

 しかし魔法自体が単純な構成のため秒で終わってしまった。


 

 「先生、終わりました。」

 そう言って手を上げれば諦めたような笑みを浮かべる教師。

 毎回ハルトが自分よりも優秀な成績を叩き出すのでプライドがぼろぼろだったりする。

 「......今回は何を作ったんだね?」

 「初歩的な『火槍(ファイアーランス)』です。」

 多少オリジナルだがな。

 いつもよりは許容範囲だろう。



 「......なに? 初歩的だと? キミが?」

 「はい?」

 何を言っているんだこの耄碌ジジイは?


 「まあ良い、皆が終わるまで休んでいなさい。」

 了解。


 

 

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