作者が出てきた。
「ねーねーお三方、私ついに発見しちゃいましたで。」
「『で』って(笑)」
「咲奈のことだし、また都市伝説か何かでしょ。」
「そーだね。んで、何を発見したのさ。」
ここに下校中の小6女子が四人。桃木小学校に通う、個性が豊かすぎる、仲良しグループだ。
「じっつはですね、我が桃木小学校にも、とある不思議な噂が流れているそうじゃ。」
山中咲奈。物知りで、オカルト大好き、ぶっ飛び行動多め。勉強も運動も普通。ショートカットと、ゲームのし過ぎで眼鏡をかけているのが特徴だ。
「え、まじ?」
「どんなどんな!?」
七森弥愛。元気100%、運動大好き系。ポニーテールにツリ目が特徴。
続いて、大木七海。運動は大の苦手。穏やかで天然。肩まで伸ばした茶髪にタレ目が特徴。
(咲奈ったらまた。そんなん、あるわけないでしょーに。)
小橋瑞月。頭脳派で、成績上位。絵をかくのと情報収集が得意。クールな黒髪ロングが特徴。
冷静な瑞月は、都市伝説を否定しているようだ。
「A棟3階の階段、あるでしょ?」
「うん。」
「その先は屋上だよね。」
桃木小学校のA棟は3階までしかない。その先は屋上で、児童は許可がないと入れないようになっている。
「そうそう。でもね、あの階段で『ある儀式』をすると、時間が止まって、あるはずのない『4階』が現れる。そこは『魔の4階』と言われていて、待ち受けている悪魔にOされるらしい…。」
おおおい!年齢制限がないこの小説で、出しちゃいけない言葉が出ちゃったよ!あとで「ピー音」入れとくけどさあ!
あ、すいません。中の人出てきちゃいました。天の声役のいたちわらびです。ちっす。
「もー咲奈ったら、そんなもんあるわけないでしょ。」
瑞月は相変わらず冷たい目。
「夢が無いなあ、瑞月君。」
「常識性がないなあ、咲奈君。」
「いつも夢見る者なのだよ、私は。」
「変な事に夢見なくてよろしい。」
あー、始まったよ、二人の論争。私わらびは、いつも上から見ておるもんでして、慣れております。
「まあまあ、落ち着け。」
「んで、『ある儀式』ってなによ。」
「長いぞ、よく聞いとれ。」
『1 A棟3階の階段の13段目に立つ。
2 6歩で左の壁に…-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------』
「長ッ!」
「時間を止めるには、このくらい必要なんじゃない?」
ふー、長かったー。え、全部聞いてない? …寝たのでは?
「その3人は、本当に信じてるん?」
「「うん。」」
「そりゃあ。」
「ふーん…。」
その時、瑞月が「ニヤッ」と笑った!
「なら、私に見せてよ。」
「「「…え?」」」
…え?
「そ、それはつまり、実際に『儀式』をやってみろと?」
不安そうに七海が聞く。
「いえす。」
瑞月はハッキリと答える。って、ホントにやるの?
「んじゃ、反論無しって事で!計画をいつもの公園で立てるぞー。家帰ったら集合!」
「「「え、ええええええええ!?」」」