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剣と少年  作者: 敦
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第65話 ハンターとの遭遇

 人間主義者の街、ナイヘルの地下に隠れた冒険者ギルドを尋ねると、突如獣人族の犬人族の集落があるシュエクの森にハンターが向かっているという情報が入ってきた。

 それを聞いた俺たちはとにかく急いでその集落に向かった。

 といっても、最初から情報自体が遅かったために間に合わない可能性があった。

 そして、実際その集落についた時にはすでに襲撃後だった。

 住人は1人残らず惨殺され、家々は破壊され、金品は根こそぎ奪われていた。

 そんな中、突然レーヴェとレイラが何かを見つけた。

 そこで、俺たちはその見つけた場所へと誘導され、そこに向かった。

 そこにあったのは、倒れた棚、それをどかすとそこには、色の違う床、そして不自然な穴があった。どうやら、地下収納庫のようだった。

 こういった仕掛けは特に珍しいものではなかった。

 だが、レーヴェとレイラが指摘したのだから何かあるのだろうと考え、恐る恐るではあったがそれを開けてみた。

 するとそこには、小さな、小さな幼女がうずくまっているではないか、どうなっているんだと思ったら、なんとその幼女と目が合った。

 生きている。

 俺は奇跡だと思った。

 だが、俺がそう思った瞬間。

「うわぁぁぁぁん」

 幼女が突然泣き出した。

「うぉぅ」

 当然だろう、相当怖い目にあったのだからな、だが、俺としては突然で驚いてしまった。

 しかし、カイナはすかさず幼女のもとに駆け付けて、抱きあげ抱きしめていた。

「大丈夫よ、もう、大丈夫だからね。もう、怖くないわよ、大丈夫」

 カイナはしきりに大丈夫という言葉を連呼して幼女を安心させようとした。

「ああ、そうだな、もう大丈夫だ。俺たちが守ってやるからな」

 だから俺も気を取り直して、カイナの胸に抱かれている幼女の頭をなでながらそういった。

「うわぁぁん、うわぁぁん」

 それを聞いてから幼女はしっかりとカイナの胸に顔をうずめて安心したように泣いている。

「さてと、カイナ、ちょっとその子頼む」

「ええ、任せて」

 俺は、もうい1つ幼女をなでてからすくっと立ち上がった。

 と同時に周囲から数人の男たちが現れた。

「どこに行ったのかと、思えば、そんなところに隠れていたとは、周囲を探しに行ったのが無駄になった」

「灯台下暗しとはこのことだな」

 何やら、男たちは話しているが、その内容から言ってなぜかカイナが抱きかかえている幼女を探しているように感じた。

「お前ら、ハンターか」

「言葉には気を付けな、小僧」

 俺が尋ねると、そんな答えになっていない言葉が帰ってきた。

「小僧、悪いことは言わん、その娘をこちらに渡してもらおうか」

「娘? ここには、2人いるんだが、どっちだ。まぁ、悪いが両方渡すわけにはいかないがな」

「どうやら、死にたいようだな」

 そういって男たちは一斉に武器を構え始めた。

 面倒な、だが、こいつらがあの子を狙っている以上引くことはできない。ということで俺もレーヴェを構えた。

「なるほど、小僧、貴様冒険者か?」

「だったら、なんだっていうんだ」

「無駄なあがきだ。そもそも、この地において冒険者活動は禁止されている」

 男はそういってゲスた笑いをあげた。

「そうらしいな。確か、この地のアホ領主が冒険者嫌い何だっけ、愚かな先祖のせいでな」

「貴様、どうやら、死にたいようだな。おい、構わんその男を殺せ」

「へっ、言われるまでもねぇ」

 そういって1人の男が俺に突っ込んできた。

「できると思うか、……アースニードル」

 俺はそう言いつつ、かつてオークに使った魔法であり、大地から針を生えさせる魔法を放った。

 もちろんあのころに比べても威力は増している。

「ごほぉ」

 男はくぐもった声を出しながら絶命。

「なっ、てめぇ、よくもニースを」

 どうやら、今俺が倒した男の名はニースというらしいがどうでもいい情報だ。

 それから、俺を囲んでいた数人の男たちが一斉に躍りかかってきた。

 でも、そんな囲まれたぐらいでは俺には意味がない、俺はレーヴェを構えて、剣術の回転切りを繰り出した。

 それにより、ほぼ同時に迫っていた連中は吹き飛び命を落とした。

「まだ、やるか?」

 俺としては、このままこいつらを生かしておくつもりはないが、一応聞いてみた。

「ほ、ほぉ、思っていたよりやるみたいだな。どうだ、冒険者などやめて、俺たちと、ハンターをやらないか」

 なんか突然勧誘が始まった。

「ハンターだと、ふんっ、断る」

 だから俺は鼻で笑いながら即答で断った。

「なら、仕方ない、貴様のようなものを生かしておけば我々の活動にさまたげになる、お前ら、全員でかかれ」

 男がそういうと残った連中が一斉にかかってきたが、俺は特に問題ないかのように、まるで舞を踊るかのようによけながら、またレーヴェを時には片手剣に変えながら、敵をすべて切り捨てていく、そして、最後に残ったのはなんだか偉そうな男、たぶんこの連中のリーダーだろう男だけとなった。

「さて、どうやら、お前だけになったみたいだけど、どうする」

「ま、待ってくれ」

 俺がレーヴェの刃先を向けて迫ると、男は急に弱腰になり懇願を始めた。

「なんだ、この期に及んで命乞いか」

「ああ、頼む、何でもする、だか、命だけは、頼む」

 実に醜いと感じた。

 多分この男は、これまで複数の他種族の人たちに対して、同じように命乞いをしたであろう人たちに対して、人間とは思えない行動をしてきたんだろう、そう思うとなんだか腹が立ってきた。しかし、俺としてはそこを我慢し情報を引き出すことにした。

「なら、答えろ、なぜ、あの子を狙う」

「お、おれは、しらねぇ、ただ」

「ただ、なんだ」

「うえから、言われたんだよ、犬人族にいる猫人族の少女は殺さずに連れ帰れって、だから」

『レーヴェ、どう思う』

 俺はレーヴェにこの男がうそを言っているのかを鑑定してもらった。

『そうね。嘘ではないみたい。本当に知らないみたいよ』

 なるほど、なら、この男から聞けることはなさそうだな。

 あとはギルドに任せるか。

 俺はそう思ってから、刃を丸めてもらったレーヴェで打ち据えた。

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