黒崎と黒髪
ファミレスに行った次の日、霧島は驚くべきものを見た。
「な、あんた!く、黒髪に、!」
「ん、ああこれか、ちょっとな、」
霧島が目にしたものは、突然金髪から黒髪に変わった黒崎の姿だった。
「ちょっとな、じゃないわよ!!」
「なんで俺怒られてんだ?」
何故校則違反の金髪から黒髪に変えたのになぜ怒られているのか黒崎にはよくわからなかった。
「どうだ?似合ってるか?」
「ち、近づかないでよこのバカ!!」
「ええ、、、?」
黒崎には何故拒絶されてるのかよくわからず、困惑していた。
「なんでそんな嫌がんだよ、そんな似合ってないか、、?」
黒崎はガチで凹んでいた。
「いや、そうじゃなくて、、その、」
霧島が何故こんな反応しているのか、答えはこうだった。
「似合いすぎて目が合わせられないってー」
「はい?」
「な、、、!?」
突然入ってきた星宮が答え合わせをした。
「だって玲奈っち結構前から普通に」
「ああ!うるさいわかったわかったわよ!!アイス奢るから!!あっち行くわよ!!」
「やったーー!」
「なんなんだ、、?」
そして消えてった2人に、黒崎は困惑してばかりなのであった。
逃げるように教室の外にでた霧島と星宮は購買まで来ていた。
「何が欲しいのよ、」
「んー、じゃあチョコミントアイス!!」
「わかったわよ、、」
走って逃げてせいで霧島は疲れ果てていた。
「玲奈っち別に恥ずかしがらなくていいのに、正直に言えばいいじゃん」
「む、無理よ!別にあんなやつかっこよくもなんともないわよ!」
「えーー?」
霧島には黒崎に言っていない秘密がある。
「前言ってたじゃん、タイプの顔だって」
「い、いってないわよ!!」
「でも、玲奈っちが好きな俳優さんめっちゃ龍っちに似てたなー!」
「それは、、違うわよ!!」
そう、実は霧島は黒崎の「顔」だけは死ぬほどタイプなのである。
「結構わかりやすいけどなー、可愛いって言われたら顔赤くなるし、褒められたらニヤニヤしてるし」
「し、してないわよ!!」
「まあ本人には分からないよねー笑」
霧島は黒崎とは犬猿の仲だ。そんな相手に自分の弱みを見せるのはもってのほかである。
「とりあえず教室に戻るわよ、、」
「はーい!」
振り回されて疲れた霧島だった。
「な、なんでいきなり黒髪にしたのよ」
「ん」
教室に戻った霧島は黒崎に問いかけた。
「お前が黒髪にしろって言うからだろ?」
「そうなのだけど!なんかあっさり黒髪にするからびっくりたのよ!」
「そんなに似合ってないかなあ、、結構気に入ってるんだが、、」
「あ、そのえっと、、き、金髪よりは似合ってるんじゃないかしら、?」
「なら良かった」
金髪より黒髪の方が似合っているという言葉は嘘では無いのだがそれ以上に問題があった。今までは金髪でチャラさが出てたためなんとも思わなかったのだが、黒髪になってまともさが増したせいで露骨に顔がかっこよく見えるようになってしまったのだ。
「ん?なんかお前顔赤いぞ?熱か?」
「き、気のせいよ!ちょっと火照ってるだけよ!」
「なんで火照ってんだ??」
「知らないわよ!!」
霧島は顔を真っ赤にしていた。
「はあ、それにしてもあっついなこれ」
「、、、は??」
黒崎がとった行動に霧島は度肝を抜かれた。
「な、あんた、、それ、、」
「ん?ああ、これか」
霧島が目にしたのは、黒髪の中から出てきた
「あんたそれウィッグじゃない!!」
「いやーあんま夏にやるもんじゃねえなこれ」
「もう知らない!好きにしたらいいのよ!!」
「なんでそんな怒ってんだ?」
「学校でウィッグ付けてる人来たらそりゃ怒るわよ!!」
「あれま」
「あれま、じゃないわよ!!」
朝だけで怒りすぎて心も身体も疲れきった霧島であった。
「すまんって、、そんな怒んないでくれよ、、」
「知らないわよもう」
放課後お互い帰る人がいなかった2人は、仕方が無いので一緒に帰っていた。
「拗ねすぎだろ、、そんなに黒髪の方がいいか?」
「べ、別にいいとかじゃないわよ。せっかく不良卒業したかと思ったのに逆戻りしたからガッカリしただけよ」
「でも金髪の時と明らかに反応が違ったんだけど」
「ち、違うわよ!私が黒髪が好きなだけよ!」
「そうかあ、、結構似合ってると思ったんだけどなあ」
「ま、まあ金髪よりはか、かっこいいんじゃないかしら、?」
「お前って俺の事かっこいいと思うことあるんだな」
「う、うるさいわよ!無駄に顔だけはいいんだから、しっかりしたらモテるんじゃないかしら?」
「俺、顔がいいなんて初めて言われたんだけど」
「な、違うわよ!!落ち込んでそうだったからお世辞を言っただけよ!!」
「はいはーい、ありがとありがとー」
「いずれあんたをドブに沈めるわよ」
「うわ怖」
黒崎は軽く恐怖を感じた。
「うーん、」
「な、なによ」
霧島は黒崎にじっと見つめられた。
「お前が金髪にしたらどうなるんだろうなって」
「私には似合わないわよ」
「うーーーーん、」
「だ、だからなによ、!」
また霧島は黒崎に見つめられる。
(近いわよほんとに!)
霧島の心拍数はこどことく上がっていった。
「お前も案外いい顔してるからギャル系も似合うのかなって」
「い、いい顔!?じゃなくて!!私はギャルにはならないわよ!!」
「ざんねん」
「うるさいわよほんとに!!」
今日1日怒りっぱなしでとても疲れた霧島であった。




