恋愛とは
「おい、、!だ、、、じょ、、、か!」
「、、、黒崎くん、、?」
風邪で休んでいる霧島の耳に何故か黒崎の声が聞こえた。
(体調悪すぎて幻聴が聞こえるわ、、)
1人のはずの部屋に何故か黒崎の声が聞こえて、とうとう頭が壊れたかと思った。
「おい、、、!な、、、すんだ、、!」
「なんかあったかい、、」
霧島の元に突然暖かい物体が現れた。
(とても暖かいわ、、それにいい匂い、、、でかいカイロか何かかしら、、)
霧島はその物体を抱きしめ、そのまま夢見心地で眠りについた。
「だいぶ熱も下がったわね、、」
風邪で休んでから数日経ち、ようやく霧島の体調は戻ってきた。
「良かったわね〜!」
「これなら明日から学校行けるかも」
「あの男の子に感謝するのよ〜?」
「あの男の子、、?」
霧島には全く記憶がなく、なんのことかよく分からなかった。
「なんか金髪の男の子が来てて看病してくれてたのよ〜」
「、、、、は!?!?」
霧島は全てを理解した。
「もしかして夢で見たのって、、」
「あんたあの子抱きしめたまま爆睡してたわよ〜?仲良しなのね〜」
「はあ!?!?!?」
霧島は顔を真っ赤にしてうずくまった。
「あとあんたが着てた上着あの子のだったらしいから返しといたわよ?今度ちゃんとお礼するのよ〜」
「も、もう死にたい、、、、」
記憶が曖昧な時にとんでもないことが起こっていて、霧島はもう言葉が出なかった。
「お姉ちゃんの彼氏来てたの?見たかったなー」
「だ、だから彼氏じゃないわよ!」
莉奈にもいじられせっかく体調が良くなったのにまた悪くなりそうな霧島であった。
次の日、久しぶりに学校に来た霧島は朝一番に教室に着いていた。
「あいつにどんな顔して会えばいいのかしら、、」
突然知った事実にまだ立ち直れないままだった。ぞろぞろと人が入ってきて、その流れで黒崎も教室に入ってきた。
「お、治ったのか」
「え、ええ、、おかげさまで、、」
「えっと、、その、、覚えてんのか、、?」
黒崎は一気に動揺した。
「い、いや覚えてはないんだけど、、!母に色々教えて貰って、、!」
「そ、その、、どこまで教えて貰ったんだ、、?」
「、、、、」
霧島は黙り込んだ、というより恥ずかしさで言葉が出なかった。
「あー、その、、なんだ、、、とりあえず上着は返してもらったから、、」
「え、ええ、、」
「あ!!玲奈っち治ったんだ!!」
教室にいた星宮も霧島に気づいてやってきた。
「そ、そうね、、」
「え?何この雰囲気」
「い、いや別になんでもないわよ、、?」
「くんくん、、」
「な、なにするのよ!!」
星宮は霧島の匂いを嗅ぎ始めた。
「あ!男の匂いがする!!」
「いやなんでわかるのよ!!」
霧島は星宮の嗅覚に驚愕した。
「いや分からないけど?」
「あ、、、」
霧島は星宮トラップに引っかかった。
(何してんだこのアホは、、)
黒崎は隙だらけの霧島に呆れてしまった。
「ふーん?そっかあ、、龍っちと玲奈っちがとうとう、、」
「いやなんもねえからな!?」
「そ、そうよ!!」
「あ!!龍っちの上着から玲奈っちの匂いがする!!」
「ふ、ふん!それも嘘でしょ?もう罠には引っかからないわよ?」
「いやこれは本当だけど」
「、、、、っ!!」
「もうやめてくれ、、」
「ニヤニヤ」
不敵な笑みを浮かべながらウキウキで2人をいじる星宮である。
「ごめんって!うちが看病に行けないから龍っちに行って貰ってたの!」
「そ、そうなのね、、」
「まあでもそこで何があったんだろうねー?むふふー」
「むふふーじゃねえよぶっ飛ばすぞ」
「いやーん暴力反対」
「うぜぇ、、」
「もうやめて、、、」
登校してきてからいじられっぱなしで疲れ果てた2人であった。
「それで何があったの?」
「言わないわよ」
放課後、霧島は星宮とファミレスに来ており、そこで問い詰められていた。
「見てる感じ結構むふふーなことがあったのかなあなんて」
「むふふーなことって何よ、、」
「えっちなこと?」
「するわけないでしょ!!」
突然の言葉に霧島は赤面した。
「龍っちには風邪で弱ってるからって襲わないでねって言ったのにな〜」
「あいつが私にそんなことするわけないでしょ!」
「てことは、玲奈っちが襲った!?!?」
「いやちが、、、うわよ!?」
「なんでちょっと迷ったの?」
「いや、、?気のせいじゃないかしら、、?」
「ふーーん?」
「何よ」
ジロジロ見つめてくる星宮に霧島は気味が悪かった。
「玲奈っちってほんとに龍っちのこと好きじゃないの?」
「す、好きじゃないって言ってるでしょ、、あんなやつちょっと顔が良いだけでウザイだけよ」
「でも玲奈っちに結構優しいし?ナンパからも守ってくれるし?風邪の時に看病してくれるし?もう彼氏じゃん!!付き合っちゃえ!!」
「な、なんでそうなるのよ!!」
「玲奈っちは嫌なの?」
「嫌とかじゃなくて、、」
霧島は赤面しながら俯いた。
「恋愛とか良く分からないのよ。人を好きになるっていうのがイマイチよく分からないわ」
「ああー、、まずそこから、、?」
そう。霧島は恋愛経験どころか人を好きになるということがイマイチよくわかっていなかった。友達として仲良くなったりするのはわかるのだが、そこから好きに発展するということがよく分からなかった。
「うーん、、、くっつきたいなとか、一緒にいたいなって思うのが好きになるってことだと思うけど、、」
「別にくっつきたいとも一緒にいたいとも思わないわよ?」
「うーん、、、一緒にいるとドキドキしたりとか、、?」
「、、、、」
霧島は考え込んだ。なぜなら思い当たる節が結構あったからだ。
「お、、?もしかして、、?」
「ち、違うわよ!顔だけはいいから近づかれたりするとドキドキしちゃうのよ!!」
「好きになるってだいたいそういうものだと思うけどなあ」
「私は顔だけいいやつを好きになるような尻軽じゃないわよ!」
「そこに今までの龍っちのいい行動を合わせると好きになったり、、?」
「悪い行動が上回ってるから無理よ」
「だめかあ」
結局星宮に霧島の恋心を操作することはできずにこの話は終わったのであった。




