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僕の羽根  作者: オウム型カロキ
第1章
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2人を返せ…!

医療室に着くと、そこには既にヒナの姿は無かった。

代わりに居たのは先生で…


「…先生、ヒナはどこですか…?」

怒り任せに殴りかかっててしまいそうな自分をなるべく冷静に、しかし静かな怒りの炎は消さぬよう、先生を睨みつけながら尋ねた。


「ヒナちゃんは、今日は来てないねぇ?」


眠そうで気怠げな表情で、ニヤリと笑った。


「…先生、俺はこれでも理性を保つのが精一杯なんです、ヒナはどこですか?ノアも…先生が隠してるんですよね…?」


「……………」


「答えてくれないと、俺、何するか分かりませんよ…2人を返して下さい…!!!」


「君はまだ、予定になかったんだけどねぇ…」

「んーーーー……」

「色々知っちゃったみたいだし、よし、取引をしようじゃないか!」


先生は満面の笑みで、まるでこちらを品定めしてくるかのように見つめてきた。


「取引…?それは2人を『無事』に返すという取引ですか?」


「んー、そうだなぁ…あんまり質問に答えるのは得意じゃないんだけど…ヒナちゃんは無事に帰そう!ノア君には会わせてあげるって形でどうだい?」


「ヒナの無事しか保証出来ないってことは、ノアは無事じゃないんですか?あんた一体ノアに何したんだ!!」

危うく掴み掛かって殴りかけたところに、静電気がピリッと起きる…


「…っ!!!」


「おやおや、兄弟喧嘩は犬も食わないよ?」

ケタケタと奇妙に笑う神無月を、俺は恨めしく睨む。

「兄弟?あんたと兄弟になった覚えはない!」

「…ノアは…………生きてるんですか…?」

したくもない質問を、しなければならなかった…

聞きたくもない返答を、待たなければならなかった…


「……………」


(ま、さか…ノア…し…)


    挿絵(By みてみん)

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