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最凶不遇と呼ばれる灰色カードのステータスカード持ち冒険者が真のヒーローに至るまで~  作者: 朝倉牧師
第一章 冒険者始めました!! ステータスカード発行編
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第三十一話 今回のダンジョンの成果は……


 大成果!! いやぁ~、あのドラゴンが溜め込んでた財宝が本当に凄まじかった。


 寮に着くまでルンルン気分っていうか、まっすぐ向かってた筈なのに何故かあの八百屋の前に辿り着いてたけどな!!


 祝福? 祝福ってなんだ? ウサギの世話係か?


 あれだけ食糧庫にぶち込んどいた野菜や果物がものすんごい勢いで食いつくされてるし、メールで新しい食料の補充要請が届いてるんですけど!!


『たくさんのおいしい野菜とか果物とかありがとう(>᎑<`๑)♡ウサ。追加してくれると助かるウサ♪』


 ウサギって日本語でメールうって来れるんだ~。って!! 顔文字まで駆使して感想書いてくれてるのはうれしいけどさ。


 高級メロンなんて売ってたから思わず買っちまったよ。ひと玉万する高級メロンを買う日が来るなんて思わなかった。


 一つは半分に切って貰ったから、後で冷やして食べるのさ♪


 あのウサギを飼ってる恩恵は今のところ無いけどね、でも仕方ないから追加で色々と野菜や果物を補充したぞ。あの飴がお礼で届いてるっぽいけど、今更ラッキーダイスは必要ないんだよね……。


 お礼なんて初めから期待してないし、そんな出費が気にならないくらい稼げてるのは間違いないしな。


「晩飯も食ったし、後はステ振りか。スキルに関してはこれ以上どうにもならないし」


 と、言いつつネットの掲示板とか攻略サイトなんかを色々と調べてみる。


 ネットの情報なんて毎日いろんなネタが溢れてるんだけど、駄目だったネタはすぐに消えていく。


 でも、なぜか残る気になる情報もあるんだよな。


「ダンジョン内でバーベキューをしてたら料理スキルが増えた? 鍛冶スキルが増えたりするし、可能性はあるのか」


 他の人も配信でもやってたし。料理スキルに関しては存在自体は有名だしな。ただ、入手するタイミングとかがまちまちなんで、どんな行動がトリガーになってるのかがはっきりしないらしい。


 商業系ダンジョンのキッチンで働いていると、いつの間にか生えてるとか言われてるし。


 確認されている料理の最高レベルは三という話だ。料理も技術系スキルに分類されてるらしくて、レベルを上げるのに必要なスキルポイントが百必要って話だ。つまり、経験を積めばそのうちレベルが上がるって事だね。


 スキルポイントを振れば一気に五まで上げられるだろうけど、流石に非戦闘スキルに四百ポイントも突っ込めるだけ稼げる人はいないみたいだね……。料理は地味に重要だと思うけどさ。


「他には建築系スキルか。これもダンジョンで陣地を作ってたり、拠点を作ると生えて来るって話だね」


 ダンジョン一階の建設に関わってる人とか、低レベルの過疎ダンジョンに住み着いてる奴が持ってるって話だ。


 ダンジョン内に人工的な建造物を建てる場合は、材料にある程度魔石を混ぜ込まないと一定時間でダンジョンに吸収されるらしいけどね。


 よく考えるとこの辺りは商業ダンジョンとかダンジョン協会の出張所とかも同じだな。


「基本こうした獲得系スキルはレベルアップに必要なスキルポイントが高すぎて、みんなレベル一のまま使ってんだよね。大体百だしな」


 その代わり長く使ってる人や、シェフしてる料理系スキル持ちの人なんかはレベルが異常に高かったりする。


 それでもレベル三くらいまでしか上がらないらしいけどね。あの手のスキルのレベル四とか五って世界最高の料理人とかそういう人たちって聞いたな。実際に五までいったひとなんていないって話だ。


 レベル四に近いレベル三ってのが最高の誉め言葉だったっけ?


 さてと、それはさておき俺のレベルはどうかな?


「で、見たらレベルが十もあがってる!! え? あのドラゴンそんなに経験値持ってたの?」


 違う、あのドラゴンであがったのは多分レベル九個ぶんだ。


 最下層のボスを倒すと貰えるレベルアップの外に、レベル九個分の経験値って事か。


 必要経験値が十分の一とはいえ、このレベル九個分て相当だぞ。


 それだけあのドラゴンとレベル差があったって事か。ロックバレットで一撃だったけど。


 さて、増えたステータスポイントだけは振り分けるかな。


 今回入手したステータスポイントは二十九万九千五百二十だ。


◆◆◆


 【名前】 神崎(かんざき)眩耀(げんよう)


 【性別】 男


 【種族】 人間


 【レベル】四十


 【クラス】ヒーロー(冒険者)


 生命力 九万千五百七十五/九万千五百七十五


 魔力 九万千五百六十九/九万千五百六十九


 筋力 一万三千二十三


 氣力 一万三千十七


 知力 一万三千十七


 賢力 一万三千十七


 速力 一万三千十七


 運  六万五千五百三十五


【次のレベルまでの必要経験値】二十六億九百六十七万九千四百三十五


◆◆◆



 ……既にレベルが上がる経験値じゃないと思うけど、これに近い経験値をあのドラゴンは持ってた訳だ。


 レベル差で何倍になったのかは知らないけど、もしかしてあいつレイド型のダンジョンボスだったのか?


 レイド型の魔物っていうのは、ダンジョンの最下層なんかに極稀に存在する超がつく程の強敵。元々は最下層に下りた瞬間強襲してくるからそう呼ばれたらしいんだけど、戦わずに逃げる事は可能って話だ。


 最下層以外にもダンジョンの途中で待ち構えるフロアボス型のレイドボスや、魔素溜(まそだまり)から発生する超強力な魔物をレイド認定して複数パーティで倒すって話も聞くな。


 その場合は最大百人近い冒険者でパーティを組んで討伐するらしいけど、それだったら納得の経験値量と財宝の多さだよね。あれ、百人で分割しても多い気はするけどさ。


 それに今までドラゴン型のレイドなんて討伐された話は聞かない。今まで討伐された魔物は精々ケルベルス型のレイドだったと思うけど……。


 魔物の話は良いとして、今回のレベルアップで各ステータスは驚異の一万越え!!


 運に至っては最高値の六万五千五百三十五まで上げてみた。これで次回のレベルアップ時にサイコロ一つに対して千三百十のボーナスが入る。って、既にボーナスポイントの域を超えてるよな。


 それにほかのステータスも五桁だよ五桁!! 覚醒していないと人類の最高値が二百五十六なんだから、もうどれだけ強くなってるのか想像もできない。


 っていうか、ダンジョンの魔物も基本的に各ステータスは二百五十六が最高値の筈なんで、何で攻撃されても基本的にダメージなんて受けないだろうね。


 魔物が覚醒して限界突破してたら人類に倒せないしな。もしかしたら何処かに覚醒クラスのステータスを持つ魔物もいるのかもしれないけどさ。


「お!! 菅笠侍のスレがある……。って、落ちたスレの数っ!! まあ、そういう反応になるよな」


 あの魔法の攻撃力や刀の切れ味が騒がれてる。特にファイアバレットとロックバレットの威力に関しては異常どころの話じゃない。俺だってあんなのを見たらCGだっていい出すさ。


 なるほど。俺が配信中に使った魔法の数で俺が最低でも四色持ちって事は突き止められたのか。


 今出てる考察だと基本色は白・赤・黄で金か銀持ち。


 エリア・ヒールとファイアバレットとロックバレットはばっちり映ってた筈だから、この三色については確定で間違いないって言われてるね。


 問題はレベルとステータス。


 俺の場合は刀でも無双してるから、知力だけじゃなくて満遍なく全能力をあげてるって簡単に予測できるからな。


 それに三色育ててるとなると相当にレベルが高くないとスキルレベルが上がらない。


 それを計算して混乱してる様子がすっごい見て取れる。まあ、四色持ちだとレベルアップ時にもらえるスキルポイントは十六しかないし、三色も育ててたらかなり半端な数値になるからね。


「普通はロックバレットでドラゴンなんて倒せないし、ファイアバレットが範囲魔法に化けたりしないからな」


 俺の魔法で範囲魔法化してないのはロックバレット系とかの単体攻撃用魔法と、ヒールクラスの低レベル回復魔法位だ。


 といってもロックバレットですら敵が一ヶ所に集まってたら直線上の敵はすべて薙ぎ倒すだろうけどさ。魔法によるけど知力とか賢力分威力が上がるっていうシステムのバグだよね。


 能力値が五桁なんて想定してなかったんだろうね。最後に使った時は五千くらいだったかな?


「配信の再生回数が百万回突破してる!! ん? 設定変えろ?」


 えっと、初期設定失敗してるから投げ銭っていうか、スパチャできないし配信中にコメントが見れなくなってる?


 ああ、確かにそんな設定になってるっぽい。


「でも、スパチャは流石にいいかな。これ以上金なんて稼いでも意味なさそうだし」


 金なんて昨日の財宝で十分だ。アレの一部でも売り捌けば何億に化けるかすら分からない。


 ん~、これから先は好意的なコメントにはちゃんと返信したいかな。


 とりあえず今回の配信分には応援ありがとうございますとか返しておこう。


 ……これで次回からスマホでコメントが見れるけど、戦ってる時にコメントなんて見れないよな。


 いざって時に壊れてもいいように、せめて冒険中にコメント見る専用のスマホも確保するか……。



読んでいただきましてありがとうございます。

楽しんでいただければ幸いです。

誤字などの報告も受け付けていますので、よろしくお願いします。

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