X-35話 極秘の行われていた実験
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俺の聴覚は確かに彼が放った言葉を聞き逃すことはなかった。その瞬間は不自然に感じなかったが、今振り返ったらそれは明らかに常識から逸れた発言をしていた。そう、彼は確かにこう言ったのだ。「これが僕の天恵だから」と。
だが、それはおかしい。俺の頭の中で超高速に仮説と反例を伴いながら、しっかりと思考のプロセスが組み立てられていく。一つの答えに辿り着くまでにそこまで時間は掛からなかった。
なぜなら、既に半分以上答えが出ていると言っても過言ではない状況であったからだ。すでに盤上にヒントと兆しは出尽くしている。あとは、これをどのように並べるかだけが問題だったのだと。俺は今更それに気づく自分の頭の無さに失望する。
「君の天恵は、何かしらの作用で、頭が飛び抜けて賢くなるとか。はたまた、読みが鋭くなるといった類のものなのか?」
動揺を悟られてはいけない。俺はあえて彼からは見えないベットの下で自分の手を思いっきりつねることで頭の中を痛みで全て覆いさる。彼に直接言う事はなかったが、もしかしたら、彼はこちらの思考を全部読み取ることができるといった天恵の可能性も考えられたからだ。
「まぁ。あながちそんなものだね。遠からず近からずってところだけど。まぁ、ここまで余裕綽々に演説を述べたのだから分かって当然だけど」
「じゃあ、余計におかしいな。君はまだ俺に隠していることがあるだろう? いや、あえて俺の心を揺さぶる話題を振り、その話を自分が中心的になり回すことでそれを聞かれないようにしたい、という企みがあったのか?」
「何言ってるんだい? あんたは」
彼の表情からようやく笑顔が消えた。代わりに、真剣な表情がそこにはあった。
「君の天恵の話だよ! 君が炎を身体に纏わせ、この村の悲劇を招いたのを僕は知っている! 人間の身体から火を出すことは本来不可能。それは、天恵によってもたらされるものの何物でもない!!
なのに、君は自分の生来持って生まれた才覚を天恵のように昇華させ、それを隠している。ちゃんと話してもらわないと、こちらとしても君を然るべき場所に送るしか手がなくなるんだぞ!!」
「あなたは本当に甘い人だね・・・。滑稽なほどに」
「どうゆう意味だ?」
「大方、集落の人にはまだ黙ってくれてるんでしょ? 僕のことを。軽く仕切られた程度の監禁しかしていない。それどころか、僕の身体を拘束すらしていない。あなたは、僕の反応を見た後にその後の処分をどうしようか考えてた。違う?」
俺は、言葉を話さず、ただ黙って頷いた。
「優しいね〜。まぁ、そうじゃないと僕も死んでるか。彼と同じように。あなたが守ってくれていたんだから、僕も言いたくないことの一つくらいは話さなきゃ割にあわないか」
「死んでいる? 随分と大袈裟な奴だな」
「そこも後で教えるよ。まず僕の天恵からだよ。話の順番をごっちゃにすると分からなくなるから。僕の天恵は、本来最初に話したそれ一つ。でもね、この集落ではある極秘の実験が行われていたんだよ。天恵を二つ所持する人間を生み出す実験。その被害者が僕ってわけ」
「な、なんだって・・・!?」
驚愕の事実に、俺はその言葉しか頭に思い浮かべることができなかった。
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