X-29話 深刻な事態の張本人
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「そこにいるのは気づいてたよ。でも、こっちに来るんじゃない。これは、僕たちの、強いてはこの集落の問題。君のような部外者が首を突っ込んで良いような状況じゃないんだ、僕の話理解してくれるよね?」
バレている。その事実が俺の心を大きく揺るがせた。存在を知られていなければ、奇襲といった形で命を追い詰められている博士と呼ばれる人物を助けることはできるだろう。だが、その策が通じない以上他に打てる手は一つしかない。そう、正面きっての強行突破。
「今回はちゃんと発動してくれよな〜、俺の天恵! 放て!!」
拳を振り下ろす直前に右手に祈りを込めるように見つめる。女王アリとの交戦中では発動しなかったというところまでは記憶しているが、その先は怪物の攻撃によって意識を飛ばされてしまい、残念なことに覚えていない。
だが、後になってコルルから聞いた話だが、俺を助けた時に怪物の姿はどこにもいなかった。その代わり、怪物の頭だけが洞窟内に侵入した水流に流されていたのを目撃したと。あの場に他に誰かいたのかな、と尋ねる俺だったが、彼女はそんな人は見ていないと答えた。
つまり、あの怪物は俺の攻撃、天恵から生み出される強大な力を纏った拳の一撃で死に追いやったのだ。どのようにして天恵をコントロールしたのかは覚えていないが、あの場に限ってはそれが再びできた。それが、今回はできないなんてこと起きるはずがない。
「ウォォォ!!!」
右腕に溜めた力を一気に解放する。風を切る速度で正面に突きつけられた力拳は、宙に滞在しながらも、前方方向に巨大な音と共に、強大な衝撃波を辺り一面に撒き散らす。目の前にある炎の壁を消すという目的で放たられたそれだが、そんな繊細な力の加減が可能な訳がなく、障壁を突き抜け、その後ろまで衝撃波を飛ばす。木々がそれに揺らされ大きく靡く。
手前の木々はその突如として生まれ、襲いかかった力の風流に耐えることができず、押し倒されまさにドミノ倒しのように手前は力に押されて倒壊し、奥の方は力の影響をあまり受けなかったことで木の幹を力に従ってそり返る。
当然そのような強大な力の波を目の前で受けた、二人の人間は交渉の余地もなくあえなくして衝撃に耐えれず吹き飛ばされ、後方に伸びる木に後頭部を強く打ちつけ、そのまま動かなくなった。
「さぁ! かかってこい!! ってあれ? 二人とも??」
事態の深刻さに一番最後に気づいたのは俺だった。戦闘態勢に入るもうんともすんとも言わず、静寂だけが返ってくるこの状況に当りを見渡すと、先ほどまでここにいたであろう人物が両者ともピクリとも動かないのだ。俺は次第にゆっくりと状況を飲み込んでいく。と、同時に背中に冷や汗が大量に溢れ出る。
「あ・・れ・・? もしかして、これってやばい??」
数秒後、俺は吠えるようにして旅のパートナーである彼女の名前を大きく叫ぶのであった。
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