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プロローグ

推敲が終わり次第、順次投稿しまっす!

 それは2017年の9月30日の深夜。

 晩飯時の事だった。


「あんたちょっとは痩せた方が良いんじゃないの?」


 食い物を並べながら、お袋がこんな事を言い出したんだ。

 ふむ。お袋の言い分は分からんでもない。

 ここ最近は体重は量っちゃいないが、俺の体型は年々ふくよかに育ち続けているっぽいからな。

 だが、俺は痩せたいなどど欠片たりとも思っちゃいないんだよ。

 漫画やアニメならば、デブのキャラが痩せたらイケメンになったりして女の子にモテモテってな展開もあるのだろうけども、リアルってのは非常かつ非情に残酷だ。

 俺が痩せたところでふくよかなおっさんが普通のおっさんになるだけな訳だ。きっと、いや、間違いなくモテモテにもならない。

 大体なぁ、俺が育ち続けたのはお袋にも原因があるだろう。

 俺に痩せろと言いつつも、差し出した皿。

 それを見れば一目瞭然。

 盛られたお肉。500gくらいはあるんじゃねーの?

 どうみても一人で食べる量じゃなかろう。

 いや、お袋の言い分も分かるよ。

 あんたが経営している飲み屋で残ったものをそのまま捨てるのは勿体ないっていうんだろ?

 だとしても、限度ってもんがあるだろ。

 毎日とまではいかずとも、日常的と言っても良い程度には頻繁に提供されている訳で、そりゃ太るわって話な訳よ。

 

「だったら食べなきゃ良いじゃないの」


 そんな俺の言葉に対して不満そうに言うお袋。

 確かにその通りではあるけどな、今でこそ人並みと言えるかは分からんが、食うものがないって事はなくなったが、満足に飯が食えなかった経験がある身としては、食えるものがあれば食っちまうんだよ。


 ん? なんだよお袋、その目は。

 痩せる気がないんじゃなくて、痩せられない言い訳してるのだとでも言いた気だな。

 あんたがどう思っているかは知らんが俺はやると言ったらやる男だぞ。

 自他共に認める有言実行の……って、考えてみたら、あまり有言を実行したことはなかったかも知れん。

 だって、有言実行な生き様ってカッコいいけども、大変じゃん?

 だからこそ、人生なるべく楽に生きたい俺としては実行しなきゃいけなくなるような有言は極力しないスタイルな訳だよ。

 って事はだ。お袋(他者)から見た俺は特に何もしない男な訳で、有言実行の男だと言い張ったところでってな事になるのか。


 それなら見せてやろうじゃないか!

 この俺が有言を実行するところをな!

 あん? 何だよ、まだ何か言いたい事でもあるのか?

 ダイエットするって言った割にモリモリ肉を食べてるだって?

 いや、だって捨てるのは勿体ないじゃん。

 よく聞けよ。誰が言ったか定かじゃないが、それでも絶える事無く語り継がれてきた名言がある。

 今こそ俺も声高らかに宣言しよう。


 ダイエットは明日から!

 

 

 


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