2話 魔法の世界“イリス”
俺が転生してから数ヶ月たった。
そこで分かった事を説明しよう。
先ずは俺の両親。最初に出た二人の男女だ。
母、エリス・エルドリクスと、父、ヴァーシス・エルドリクスだ。
そして俺は、ヴァリス・エルドリクスで、ヴァルと呼ばれている。
まだ余り生えていないが、エリスと同じ髪の色、顔はヴァーシス寄りだそうだ。
二人とも美男美女なので、俺もカッコ良くなるに違いない。
まぁ、それは良いとして、この世界は魔法が使える世界、‘‘イリス”という。
この世界には、基本の火、水、風、土、適性がある人しか使えない聖、雷、氷、治癒がある。
闇もあるのだが、それは魔族しか使えない。
また、この世界には大きく分けて4つの種族がいる。
先ずは俺たち人族、そして魔族、獣人族、精霊族だ。
細かく分けるともっといるのだが、それぞれが独立した国である。
ついでにいうと、俺たち家族はビクトリア王国という王都の東にある小さな村、ヒュールに住んでいる。
魔族は魔力の量が多く、威力もあり、身体能力も優れている。
闇魔法を使えるが、聖魔法は使えない。獣人族は、魔法は使えないが、身体能力が優れている。
そして、人族、魔族、獣人族は昔から敵対関係にある。
まぁ、ここら辺はテンプレだな。
敵対している理由は、魔族が脅威的過ぎる力を持っている事、獣人族が双方の種族の奴隷になっていることだ。
最後に宗教。
この世界ではミーティアという神が信仰されていて、ミテス教という。
程度は違くとも、殆どの人がこのミテス教徒である。うちはというと、あまり熱心な教徒では無いらしい。
まあ、田舎だからな。
そんな魔法の世界‘‘イリス”で俺は平和な楽しい日々を過ごしていた。
家柄も良く、読み書きの練習をしてこっちの世界の文字を読めるようにも、書けるようにもなった。
また、幸い魔法の才能があったのでヴァーシスから剣術、エリスから魔法を教えて貰い、幼馴染のアリスという子と一緒に遊んだ。
そんな楽しい日々を6歳まで過ごしていた。
しかしある日、その幸せな日々は音を立てて崩れ落ちてしまう。