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第24話 明日の予定は?

ラジャスとダルシャナを書いててよく間違えます。


 ガッツリ食われた、握った容器の中身を見て思う。

 仕方がない、初めての物で珍しかったんだろう。カップ麺の半分やそこらで文句言う必要もないしなー。


 小さい事だと切り替えて、テーブルにカップ麺を一旦置き、先に部屋の片付けを終わらせる。


 全て片付けて、床に敷いたエマージェンシーシートを取り除くと、カップ麺を食べ終えたラジャスが、ベットを元の状態に戻して、ブーツを脱いでベッドにゴロンと横になる。

 涅槃仏状態でコッチを見ている。自由だな、コイツ。



 片付けをすぐに終わらせた俺は椅子に座り、半分ほどに目減りしたカップラーメンを啜る。


 独特な香りと味が口に広がる。

 コレ醤油味と言われても、醤油の風味が香辛料とブレンドされた複数種の肉のエキスや野菜のエキスで消えちゃってるから、所謂醤油ラーメンとは別物なんだよな。


 過剰気味な旨味や刺激で舌を麻痺させようとする、暴力的な味。マイルドに形容するならラジャスが言うように、ガツンとくる味なんだよな。

 しかしコレが、偶に無性に食べたくなったりするんだよなぁ。


 そんな事を考えていたりすると。


「ねぇ、さっきの話なんだけど、返事をもらってないわ。明日また朝から話を聞きたいんだけど良いかしら?」


 明日か~。コッチも聞きたいことは多い。今日は結局飯食って、酒飲んでただけのような気がするしな。でもなぁ。


「こちらも質問したいことは多いんですが、明日はお金を稼がないと宿に泊まれなくなっちゃうんですよ。」


 明日は夕方までに銅貨5枚を確保しないといけない。

 チェックアウトが何時なのか知らないけど、昼までには出ていかないといけないだろうな。

 金策は・・・ホーンラビット狩るしか無いんだろうな。ホモ情報だけチェックしたら狩りに行くかな。


「あら、それならヒロの宿代はラジャスが出すわ。

 その分、明日の朝食も珍しくて美味しい物をお願いね!」


 テーブル越しに俺の対面の椅子に座ったダルシャナは、ハイボールを飲みながら言う。

 朝食作って銅貨5枚か。おいしいな。何よりもホモが彷徨く町に出歩かなくて済む。コレが大きい。


「それでは、さっきの夕食は満足して貰えたんですね。銀貨一枚の価値はありましたか?」


「ええ、満足したわよ。銀貨一枚はチャラでいいわ。だから明日の朝食もお願いね!」


 そう言って、紙皿に入った封切られた飴を一個摘んで口に入れる。ニコニコと上機嫌だ。甘い物が好きなのかな。

 朝食の念を押されたけど、俺にも利益が有ることだしな。


「朝食を作ったら、こちらに持ってくればいいですか?」


「そうねぇ、それじゃあ出来たらこの部屋に来てくれる?」


「何時くらいにこちらに来たら良いですか?」


「何時って言われても、普段は太陽の向きと星の位置で時間を判断してるから・・・」


 ダルシャナは時計の理屈を理解したけど、実際に生活の中に当てはめることはまだ出来ない。俺も日の出からこの世界に居るわけじゃないから、朝食の時間が何時に当たるのかがわからない。

 話し合いの結果、仕方がないので日本の朝食の時間帯、7時に部屋に来ることにした。


「それじゃあ、朝食までこの腕時計は私が預かっておくわね。左腕に付けたら良いのかしら?」


 時間を確認する為に腕時計はダルシャナに預ける事にした。俺の方はスマホで時間を確認する。

 ダルシャナは腕時計を腕につけるとニヤニヤしながら文字盤を眺めている。



 カップラーメンを食べ終え、容器と割り箸はバックパック内のゴミ箱(祭壇)に入れ、飲み物を消費して軽くなったバックパックを背負い、部屋を出て行くことにする。LEDランタンは消して回収し、獣脂のオイルランプを代わりに点けておいた。

 火を点ける際、ターボライターを見たダルシャナの質問攻めにあったが、面倒だったのでそのまま渡した。


 部屋を出る前にラジャスの方を見てみると、ベッドに大の字になって、大口開けてもう寝てた。


「お邪魔しました~。」


 そう言って扉を開け、廊下に出る。ダルシャナは後ろをついてきて、扉の前で見送ってくれて。


「また明日も美味しいご飯をお願いね。」


 笑顔で扉を締める。閂掛けるためについてきたんだろうな。


 廊下を曲がって自分の部屋に向かう。


 部屋の前で俺はバックパックを降ろし、オリーブオイルとティッシュボックスを取り出す。

 明日もこの部屋を使うのは確定したからな。鍵の滑りを良くしておきたい。

 ティッシュを数枚取り出し、油をなじませ、鍵先に油を塗ってから鍵穴に差し込んでガチャガチャやる。

 何度か繰り返し、自分の気が済んだら部屋の中に入る。まあ、何となく鍵の滑りが良くなったような気はする。



 扉に閂を掛け、手に持っていたLEDランタンを点ける。テーブルに移動してランタンを置き、バックパックを床に降ろし、椅子に座る。


 今日は色々あって疲れた。少しアルコールも入ってるし、眠たいからこのまま眠れると楽なんだけど、明日の朝食があるからな。

 朝食の仕込みをしておこう。



 朝食を何にするか。

 コレはすぐに俺の中で決まった。カレーだ。朝からカレーだ。

 飲み物を減らして荷物は大分軽くなった。次は野菜を減らさないとね。


 まな板代わりのシートをテーブルに敷き包丁と雪平鍋を置き、まずは野菜の処理をする。まずはじゃがいもを2つ、人参も2本、雪平鍋の中で洗う。


 この時、俺のバックパックの欠点が判明した。水が冷たいのがつらい。飲む分にはキンキンではないが、キリッと冷えてる程度で良いのだが、洗い物に使うにはつらい。

 じゃがいもの泥をよく落として綺麗にしたら、雪平鍋は再生成して水で軽く洗いでおく。


 じゃがいもは皮を包丁の刃で刮ぐ用にして皮を向き、芽を全て取り除く。親指より一回り大きいサイズに賽の目に切って雪平鍋に入れておく。

 人参も皮をこそぎ落として、コッチは乱切りに。

 玉ねぎは皮を向き、半分に切って芯を抜き、5mm厚程度に切り、雪平鍋に八分目くらいになるまで詰め込む。タマネギ大玉で3個分になった。


 野菜の仕込みは一旦コレで終了。次は豚バラ肉を取り出す。

 焼きそばに使った残り400gほど、全部使うのは流石に多いか。

 じゃぁ、半分の200gって考えると少なく感じるし、一人100gで300gって考えると、100gぽっち残してもな、って思っちゃうな。


 全部入れちゃうか!

 4,5cmくらいに大雑把に切っておく。


 ココまで準備したら一旦シートごとゴミを片付け、新しくテーブルに新品のシートを敷き直し、卓上コンロとフライパンを置く。

 フライパンに油を引かないでそのまま豚バラ薄切りを炒める。豚バラから油が出るからね。


 ここで下味を付けたりしても良いのだけど、今回作るカレーはルーだけで味を決める。隠し味とかも入れない。

 じゃがいも、人参、タマネギ、豚バラのシンプルかつ野菜がたっぷり入ったカレーだ。

 俺が一人で食うのだったら、味塩こしょうで豚バラを炒めて、野菜を煮る時に鶏がらスープ入れてみたり、粉末のカレーミックスを足したりとかもするのだけど、ダルシャナとラジャスが初カレーなのでドノーマルのカレーにしておく。


 肉に火が通ったら、雪平鍋のタマネギの上に豚バラ肉を移し、フライパンに水を入れ、軽く回して雪平鍋に水を移す。

 雪平鍋の6分目くらいまで水を入れ、蓋をして火に掛ける。

 肉が多すぎて鍋にパンパンだ。

 ちょっと熱を通して、タマネギのかさが減ってくれないと混ぜれないわ。


 入れた水が沸き立ってきたら、焦げると嫌なので鍋を軽く揺すって弱火に落とす。

 焦げないようにちょっと混ぜたい。しかしココでうっかりしてたことに気がつく。

 そういえばお玉も木べらも買い忘れてるから混ぜれない!箸かスプーンでやるしか無い。

 しかも今回は具沢山で、木べらでも混ぜにくいのは見え見えだ。


 水気が少ないとやりにくいので、仕方なく水を増やす。そして冷えた温度を上げるために、また火力アップ。そしてスプーンでなんとかしようとかき混ぜてみる。

 スプーンはなんて使いにくいんだ。短いし熱いし混ざらないし。木べら!木べらが欲しい!

 クッソ熱いのでまた弱火に落とす。少し混ぜたらまた強火に・・・。




 ちょっとカレーの具を煮るのにも、やたらバタバタしていた。

 何でお玉を買い忘れたんだと、ひどく後悔した。

 ブクマありがとうございます。この場をお借りして感謝を。



 設定1の雪平鍋の設定を22cmから27cmに変えました。ご了承ください。カレーは少量で作っても美味しくない派なんです。


 何でお玉を忘れてるんだろう?初期設定で持ち物に入れ忘れてたのでそのまま忘れてるものとしました。

 グハハハ、主人公め、苦労するがいい!

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