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さようならにさようなら

作者: 羽宮悠夜
掲載日:2016/03/01

空は遠くまで晴れ渡っている

きっと昨日もそうだった

――昨日の昨日も

――昨日の昨日の昨日も

そうやって(それ)はひとり生きている


(だれ)と出会うこともできないけれど

(それ)は映り込んだ空に足裏を浸して

伝う波紋から己の覚悟を変わらないものへと作り変えた


「私以外はもう、傷つかない」


(それ)の心を突き破り吹き出たのは

もう(だれ)もいないという

雫一粒の重みもない事実だけだった


「さよならをしよう」

「答え合わせをしよう」


(それ)にはもうそんな言葉すらなかった

声も

文字も

気持ちの一欠片も


すべて

すべてを

わかっていたとしも

赦してもらえると信じているから

(それ)(それ)のままで消えられる


日常から

町から

記憶から

世界から



手紙を渡すことは叶わないだろう

きっと明日も

――明日の明日も

――明日の明日の明日も


だから今此処で封を解いてしまおうと思う



そして意味のない黒い線を消して

消して


最後の1ページだけを残す


それだけ伝えればいい

それだけは消せないと気づければいい

(それ)の夢はひとつだけ


他に余計な言葉はいらない


ただ――



「ただ最後に、君に逢いたい」

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― 新着の感想 ―
[良い点]  新しいことを考えました。 [一言]  勉強になります。
2016/03/01 23:32 退会済み
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