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女子高生 玄倉新・19 立ち向かう

 日曜日。

 私たちは、落ち着かないまま星太くんのお母さんを待っている。


 星太くんは、バスケットボールを床にバウンドさせては手に取り、バウンドさせては手に取り、を繰り返している。普段の日なら怒られると思うけど、今日は休診日。病室の下は外来病棟だから、文句を言われることもないだろう。


「ねえ、星太くん」

 黙っていると、ますます落ち着かなくなるような気がするので、私は声をかけてみる。

「何」

 返答は短い。


「うん、あのさ」

 言いながら、話題を探す。

「そうだ、チュウリィ。チュウリィって、今どうなってるの。あれっきり、消息が分からなくて、シュラハ心配してるよ」


 星太くんはバウンドしてきたボールをがしっと手に取り、嫌そうな表情をして私を見た。

「また、アイツのこと。新、お前、どれだけアイツのこと好きなの」


「いや、好きっていうか」

 星太くん、嫌がるなあ。私がチュウリィの話題出すの。

「シュラハの好きな人だし。あの子、毎日心配してるし」


「いいんだよ、アイツは放っといて。好きなだけヘタレさせておいてやれよ」

 むむ。どうやら、チュウリィはヘタレている模様。何があった、チュウリィ?


「新はさ。僕の彼女なんだから、僕のことだけ考えていればいいんだよ」

 と、おっしゃる私の王子様。何かすごいことを言われているような。いろんな意味で。

 口説き文句としてはなかなかくるものがあるが、本気で言われているとしたら結構コワい。

 そして結構本気な気がするところが二重にコワい。


 私としては、星太くんとチュウリィは同じ人のような気がするのだけれど。夢の中でのビジュアル一緒だし。

 それを言うと星太くんは怒るだろうから、言わないでおく。

 まあ、私だってシュラハと自分を一緒にされると困る、って思うからね。


「シュラハもさ、もうアイツのこと気にするのやめればいいんだよ。せっかく婚約者がいるんだし」


「だからね。師匠は師匠で」

「それは分かったよ。でも、もうチュウリィがいないんだから元の鞘に戻れるだろ」


 元鞘も何も、初めからシュラハと師匠は付き合ってないですが。

 それを指摘すると、

「なんだよ。付き合えばいいだろう、せっかくアイツが身を引いたんだから」

 と、なぜか唇を歪めて文句を言われる。


「身を引いたって、何。勝手にそんなことされても、シュラハは納得いかないよ。そういうの、二人で話し合うことじゃないの?」

「僕に言われても。アイツがそう決めたんだから、仕方ないだろ」

 と星太くん。

「いいじゃんか、シュラハは婚約者がいるんだから、ソイツとくっつけば。もうあんなヤツの話はやめて、もっと楽しいこと話そうよ」

 むー。なんか、未だにあの婚約者騒動が尾を引いてる気がする。そんなにショックだったのかな、チュウリィは。


「まあ、そりゃあね。前にも言ったけど、裏切られたって思うだろフツウ。好きな子には、自分を一番好きでいて欲しいじゃんか」

 だから、シュラハはチュウリィが一番好きだと説明したと思うんですが。


「知らないよ。アイツ、なんかずっと落ち込んでヘタレてるんだよ。だから、シュラハのことももう面倒くさくなっちゃったんじゃないの? 分かんないけど」

 ぐわ。分かんないなら適当にそんなショッキングなこと言わないでほしい。シュラハが聞いたら、また泣くぞ。


「もういいだろ。アイツ、シュラハを諦めた反動だか何だか知らないけど、妙にお前のこと気にしてるんだよ。このままじゃ、また前みたいに僕の体を勝手に使いかねない」

 私をにらみつける星太くん。

「分かってんのか。そんなことになったらお前、今度こそアイツにやられちゃうぞ」

 むむ。それは困る。体は星太くんのものだから、私は有効な反撃がしにくいし。


「何とか止められないの、それ」

「出来ればどうにかしてるよ。アイツら魔術とか言って、わけのわからない術を使うだろ。新は分からないだろうけど、あれをやられると自分の体が自分の意志で動かせなくなっちゃってさ」

 そうなのか。


「でも、星太くんは一度、チュウリィを追い出したでしょ。だから、きっと大丈夫よ」

 根拠はないが。私はそう思う。

 きっとあの時は、私を傷付けまいとする星太くんの気持ちが、チュウリィの術に勝ったんだ。私は、そう信じてる。

「星太くんの方が、体を勝手に使おうとするチュウリィより強いんだよ。だから、大丈夫」


 私は星太くんの手を握りしめる。

 星太くんは少し赤くなって目をそらした。

「ふん。お気楽だな。あんな目に遭わされたことのないヤツは、勝手なことが言えるよ」


 それでも、まだ手を握ってにこにこしていると、最後に諦めたように鼻を鳴らして、

「分かったよ。アイツに勝手なことされないよう、頑張ればいいんだろ」

 と肩をすくめた。


「話は終わったかしら?」

 その私たちの背に、冷水を浴びせるような声。

「何、ファンタジー語っちゃってんの。私、そんなファンタジー脳な息子を育てた覚えはないんだけど。何、事故の時頭でも打ったの? それとも、その小娘に感化された?」

 病室の入口に、うんざりした顔つきのスタイルのいい美人。星太くんのお母さんが、いつの間にか立っていた。


 うわ。予想はしてたけど、初めから敵対心バリバリだ。それにしても、タイミングの悪い時に来たなあ。よりによって、一番ファンタジーな話題の時に。


「アンタに育てられた覚えはないよ」

 と、露骨に嫌そうな顔をする星太くん。


 しかし、さすがはお母さん。眉根一つ動かさず。

「やめてよね。オタクに育ってほしくないのよ。キモいからやめてちょうだい」

 あっさり言い切った。


「アイドルヲタから金絞り上げてるくせによ」

「ファンって言いなさい。ファンは神様よっ」

  またハンドバッグ攻撃が炸裂しそうになったので、目の前にいた者の義務として一応止める。

 家族間の言い争いに介入はしたくないが、暴力は良くない。

「何するのよ。百万したブランドものなのよ、離してよ」


 星太くんのお母さんがキッと目尻を釣り上げて私をにらむ。

 私はすぐに手を離した。そんなの、傷付けたって言われても弁償できない。

「あの。星太くんはまだケガ人なので、暴力はやめて下さい」

 と、一応言った。


「ウルサイっ。親子の間のことに口を出さないでよっ。だいたい、何でアンタがここにいるのっ」

「僕がここにいてほしいと言ったんだ」

 星太くんが私の手を握って、かばってくれる。

「アンタと二人じゃ話にならないから。他人がいれば、アンタもちょっとは冷静になれるだろ」

 あんまり効果はないように思うけど。


「なに、生意気言ってるのよ! 子供が親に逆らっていいと思ってるの!?」

 それは。あまりに。一方的な。

「思う。僕のことだろ。僕が決める権利があるはずだ」

「アンタなんてまだ子供じゃない。何も分かってないくせに、一丁前の口をたたかないのよっ」


 ううむ。これは本題に入っているのかいないのか。

 とりあえず、論点を整理した方がいいと思いますが。


「星太くん」

 私は、彼の袖を引っ張った。

「断るなら、キチンと断らないと」

「うん? あ、ああそうか」

 私の顔を見て、決まり悪そうに言う星太くん。話が暴走気味だったことに気付いたらしい。


 しかし、そんな私たちの様子がお母さんは気に食わないらしく。

「何よ。この前は友だちです、なんて言っておいて、女房気取りじゃない。ウチの息子をいいように動かそうとしないでくださる?」

 などとおっしゃられる。別に、私が入れ知恵してるわけじゃないんだけどなあ。

 

「新に当たるのやめろよ。この前も、そう言っただろ」

 星太くんが私をかばうと、お母さんはますます不満そうな表情になって唇を曲げる。

 そういうとこ、星太くんにそっくりで血のつながりを感じさせるけど、元(と言ったら怒られるのだろうか)アイドルがそんな顔していいんだろうか、そっちが気になる。


「とにかく。僕は、アンタの思うままになんてならない。芸能事務所なんか入らないからな。もう帰れよ」

 星太くんが言うと。


「なんですってえ」

 お母さんの眉がつりあがる。コワイ。顔がコワイ。

「ちょっと。この私が忙しい中来てやったのに、どういうつもりよ。そうならそうと、メールでも電話でも出来たでしょう、バカ息子」

 え。メールで済ませちゃっていい話だったの、これ。てっきり、そんなことしたらますます怒らせると。


「もういいっ。ヒドイわ、そんな女の言いなりになって私をないがしろにして。反抗期ってヤツ? ダサいわよ。大人になりなさい、そうしたら私の言っていることが正しいって分かるんだから」


 うーん。そのセリフは要約すると、「とにかく自分の言うとおりにしろ」ということですか。


「う、うるさいな。自分の将来を親に決められる方がよっぽどダサいだろ。僕には僕のやりたいことがあるんだ」

「バスケット? でも、それもう出来ないんでしょ」

 お母さんは。ものすごく冷淡に。決まったことを言うかのように。その言葉を口にした。

 

 サッと、体温が下がった気がした。ぎこちなく星太くんを見る。

 彼は。全身をギプスで固められたように、動きを止めていた。


「あ、あの。今のはあんまりだと思います」

 私は口をはさんだ。

「まだ、ダメって決まったわけじゃないし。リハビリだってこれからだ、って星太くんが」


「ウルサイ。黙れ。アンタ何様?」

 というのが返って来た答えだった。


「私は弁護士から、医者の説明を聞かされてんのよ。アンタ、何。医者から話を聞いたわけ? 最近の医者って、家族でも何でもない人間に治療の内容をペラペラしゃべるの? そういうのって、プライバシーの侵害じゃないの」


 うっ。確かに私は、直接お医者さんの話を聞いたわけじゃないけど。


「ねえ星太」

 お母さんは、うってかわって優しい声を出す。

「いくらやりたいことでも、ダメなことはダメなのよ。厳しいようだけど、そこをきちんと分からせてあげるのが親の役目でしょ? 現実を見るのって大切なことよ。ね、かなわない夢はさっさと諦めて、新しい道に進みましょ。あなたは絶対向いてるんだから、埋もれたままにしておくのはもったいないわよ」


「話聞けよ」

 星太くんはいらだたしげに言ったが。少し、ひるんでいる。

「バスケやるやらないが問題なんじゃない。僕は、芸能界なんかに興味はない、って言ってるんだ」


「私が仕事のグチを聞かせて育てたから、イヤなイメージでもついちゃった? でも大丈夫よ」

 お母さんは、ニッコリと笑う。アイドルらしい華やかな笑顔。

「ちょっとやってみれば分かるわ。いいことだってたくさんあるのよ。たくさんの人に夢を与える仕事なのよ、バスケットなんかよりずっと有意義だわ」


 確かに。二十年以上にもわたってアイドルを続けているこの人は、たくさんの人に夢を与えてきたんだろう。その言葉には重みがある。

 私たちのような、人生経験の少ないガキには簡単に反論できない。


 けど。だけど。

 星太くんからバスケットを取り上げるように奪うのは。

 やっても見る前からダメだって決めつけるのは。

 嫌だって言ってるものを押し付けるのは。

 やっぱり、違うと思う。


「あの。星太くんのお母さん」

 私は立ち上がる。


「黙れって言ったでしょ。アンタにお母さんなんて言われる筋合いはないのよっ」

 この、私に対する時の鬼女ぶりはどうにかならないのかなあ。

 まあ、この反撃は想定内。

「すみません。ええと、桐野さん? 中村さん?」

 どちらで呼べば良いのか。


「桐野じゃないわよっ。離婚した時に名前を戻したんだからっ]

 更に怒る星太くんのお母さん。

「星太はね、あのダメ男が忘れたフリして慰謝料を払いやめないように桐野の籍に残してあるのっ」


 そんな理由……。

 これ、私はいいけど横で聞いてる星太くんはビミョウじゃないのかなあ。自分の苗字が桐野なわけが、そんな理由……。

 まあ、それはともかく。


「失礼しました。じゃ、中村さん。あの」

「黙ってろって言ってるでしょっ」

 私に向かって飛んでくるハンドバッグ。まあ、防ぐのはたやすいから、防いでみた。


「っ! 何よっ、さっきから!」

「はは。ソイツ、柔道部だぜ」

 何がおかしいのか、星太くんが笑いながら言う。

「毎日、アンタより背が高いのをばんばん投げ飛ばしてるんだ。ヘタに手を出すと、投げられるぜ」


「な。何よ」

 明らかに怯えた様子の星太くんのお母さん。

「そんなことしたら、警察呼ぶからね!」

 いえ。そんな脅しをされなくても、素人に投げ技なんか使わないので大丈夫です。


「星太! 卑怯よ! そんな怪獣みたいなボディーガードつけるなんて」

「だってさ」

 星太くんも唇を歪める。見慣れた表情。

「こうでもしなきゃ、アンタ。僕と話なんかしてくれないじゃないか」


 なんだか。星太くん親子の間で、私の地位が「彼女」から「ボディーガード(怪獣)」へと大暴落している気がするんだけど。お母さんはともかく、おーい星太くん。この件は忘れないよ。結構傷付いた。


「とにかく、僕はアンタの言いなりにならない。芸能界デビューもしない。分かったら、もう帰ってよ。これ以上、ムダな話はしたくないんだ」

 言い切る。けれど、それを聞いて。星太くんのお母さんは、激昂した。


「何よっ。何よ何よ! 生意気言って! いい、私はあなたの親権者なのよ。あなたの代わりに契約できるの。この意味が分かる?」

 え。

「もういいわ。ウチの事務所と話をまとめる。社長も、あなたの写真を見て前から興味を持ってたのよ」

 身を翻し、出口に向かう星太くんのお母さん。

 マズイ。このまま帰らせちゃダメだ。


 私は彼女の前に回り込もうと身を動かした。

 その時。


 星太くんが、呻き声を上げ。口許を押さえて身を二つに折った。

「星太くん?」

「星太?」

 声がユニゾンする。

 星太くんの顔色は、悪い。

 口許を押さえた手は、そのまま下がり。胸の辺りを、握りしめる。

「ううっ、うう」

 苦しげに呻き続ける。どうしたんだろう。


「星太?」

 お母さんが、手を伸ばそうとした。

「ウルサイっ。触るな!」

 星太くんの手が。その手をはねのけた。

 お母さんの顔色も、変わる。


 そうだ。今までの星太くんは。お母さんに批判的なことは言っても、どこか優しかった。

 お母さんを決定的には傷付けないよう。気を遣っている感じで。

 だけど、今のは違う。本気の攻撃だった。男の子の本気の攻撃。お母さんが怯えるのも無理はない。


「星太くん」

 私は用心しつつ彼の傍に寄った。

 これは。ナースコールした方がいい状況なのかもしれない。具合が悪いあまり、わけが分からなくなっているのかも。


「ウルサイウルサイウルサイ」

 体を寄せると、星太くんが小声で唱えるように呟いているのが聞こえた。

「僕の問題なんだ僕の問題なんだお前の出る幕じゃないんだ。僕の親なんだ僕が話す。だから引っ込んでろ」


 え?

 星太くんの額から、汗が流れている。とても辛そうだ。

「来るな。来るな来るな来るな。これは僕の体だ。お前なんかに用はないんだ!」

 誰かに語りかけるように。低く呟き続けている。


 これは、まさか。

 私は、あの時を思い出した。あの、チュウリィが星太くんの体を借りて現れた日。あの時も、急に星太くんは具合が悪そうにして。

 そして。


 また、なのか。また、チュウリィが彼の体を勝手に操ろうとしているのか?

「星太くん。しっかりして」

 私は彼の両肩を抱いた。

「星太くんなら大丈夫。絶対に、あの人より強いから。だから、気をしっかり持って」

 声をかける。


 チュウリィ。シュラハの好きな人だし、今まで本気で嫌ったことはなかったけれど。

 今は、腹立たしい。何で、今? 今、一番大事なところなのに。


 その時。私の腕の中で、星太くんが黙ったまま顔を上げた。瞳が爛々と光っている。

「母さん」

 かすれた、低い声が言った。声を出すのも、きっと辛い。

「僕の人生だ。僕が決める。勝手なことをしてみろ。お前を絶対許さないし、言いなりにもならないぞ」


 それは。私もゾッとするような、獣じみた、迫力のある声で。

 星太くんのお母さんは、ヒッと声を上げて後ずさった。


 同時に星太くんは、一つ大きく息をついた。緊張の糸が切れたように、体から力が抜ける。私の方へ倒れかかってくる。

 それを慌てて支えた。


「星太くん? 星太くん、しっかりして」

 声をかけ続ける。名前を呼ぶことで。星太くんが星太くんでいられるように。

 チュウリィなんかに、体を取られないように。


「大丈夫。僕だ」

 ささやくように、星太くんが言った。

「アイツは行っちまった。これで、多分大丈夫」

 長い、汗ばんだ指が。私の手を探り、握りしめる。


「な、何よ。何なのよ」

 星太くんのお母さんが震える声で言った。

「ちょっと、星太。あなた、どこか悪いんじゃないの。ヘンよ」


「ヘンじゃない」

 星太くんは、顔を上げ、まだ苦しげに息をつきながら、言い切った。

「さっき言ったのは、僕の本音だ。これ以上勝手な真似をする気なら、僕だって黙ってない」


「ウ、嘘。そんなの、私の星太じゃない」

 お母さんは信じられない、という表情で言う。


「いつもは親だと思って遠慮してるんだよ。けど、今度ばっかりは黙っていられない。僕はお前の操り人形じゃないんだ」

「ヒ、ヒドイ。そんなのヒドイ」

 お母さんが顔を歪める。

「こんなの、違う。何でそんなこと言うのよ。アナタなんか、私の息子じゃない!」


 そして。

 止める間もなく、身を翻して。

 星太くんのお母さんは、病室から駆け出して行ってしまった。

「あ」

 私は。追いかけて、止めるべきか迷う。


「大丈夫だよ」

 私の横で。星太くんが言った。

「多分、勝手に契約とかもうしないと思う。もしされても、僕もそれに従うつもりはないし。あんな風に気持ち、ぶつけたの初めてだから。アイツも混乱してる、きっと」


 私は。驚いて星太くんを見つめた。

 別人のように清々とした表情。まだ苦しげだけれど、誇りに満ちた顔をした男の子が、すぐ隣りにいる。


 私の驚きには構わず、星太くんはハア、と息を一つついて。

「けど、疲れた。ちょっと横になる」

 と言って。


 私の膝に倒れ込んできた。

 そこから悪戯っぽい目で私を見上げるのは、やっぱり星太くんで。

 けれど、私の知らない新しい男の子も、確かにそこにいて。


 そんな星太くんが。ひどく眩しく感じられた。

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