黄昏・友情は没る事無く
「はぁはぁはぁ――」
全身の力が抜け、思わず膝をつく。
鎧は限界が来たのだろう。目の前にデバイスが転がり落ちた。
「サヤ……」
ルミナの声に気付き顔を上げる。
「ルミナ、倒してやったわよ」
私のその言葉にルミナは嬉しそうに、本当に嬉しそうに笑顔を見せた。
「それじゃあ、次は私の番、ですよ」
「本当に――私はルミナを殺さないといけないの?
人間とシュターベンでも分かり合えるんじゃないの……?」
私の言葉に、ルミナは笑みを浮かべた。
悲しそうな、笑みを。
「でも、無理だよ」
「無理……って」
「シュターベンは人為的に作られた魔導兵器。その基本行動原理は敵を殺す事、仲間を増やすこと……そう、作られている」
「でも、ルミナは――」
「これだって、私と、そして多くのシュターベン達が集めた情報で作り上げてる仮の理性。何時、理性を失うのかわかならい。私達は、人間以上に不確かな理性を持って生きている生き物なのよ……」
「ごめん、変なこと聞いて」
「全然良いよ。サヤ、有難う」
「こっちだって……有難う。ルミナ」
私はそっと一枚の呪布をルミナの胸へと押し当てた。
「あ、アンタ私より胸大きいじゃん。なんかムカツク」
「貴女よりも育ちが良いからじゃないです?」
光が静かに二人を包み込んだ。
何か熱いモノが込み上げて来る。
頬を伝ったのは一筋の滴。
思わず、空を見上げてみる……空に広がるのは薄く翳った星ばかり。
西の空が明るくなってくる…………綺麗な日の出とあまりの快晴に私は思わず笑みをこぼした。




