告白・暗闇の中から
「私が――マザーなんです」
ルミナの言葉が静かに周囲の闇へと吸い込まれていった。
私はよく言葉の意味を理解出来なかった。
「ルミナ――何を……?」
「あのシュターベンは私を狙わなかった。それに私は見てしまったんです……シュターベンへと変異した私自身の体を」
「冗談……」
「本当、なんです」
だから、どうすればいいのか。
私にどうしろと言うのか。
いや、言われなくても――彼女の望みはよく解ってるつもりだ。
「だから、私を――殺して。サヤ・イヴェルス」
「シュターベンって……本当凄いわね。私の眼でも見抜けなかったなんて」
「サヤ?」
「大抵の事なら解るんだけどなぁ……もしかしたら最初に感じた敵意が、その警鐘だったのかな……なんて」
「そうだね……サヤ・イヴェルス、私の子ども達からも色々情報が入って来る。何でも見抜く魔眼の持ち主、大人気みたいね本当」
「魔眼じゃないって言うのは……今証明されたでしょ」
私は静かに笑みを浮かべてみせる。
ルミナも顔には笑顔が見えた。
「これで、私が死ねば私の望みは叶う」
「ルミナが死なないと、私もルミナとの約束を護れない、なんて……」
「サヤ、私を殺してくれる?」
静かにサヤが懐から呪布を取り出そうとした瞬間だった。
『ギルゥゥウウウ』
現れたのは――
「あのカミキリムシのシュターベン!!」
ルミナは何も言わない。
静かに私を見ているだけ。
私はルミナに頷く。
「何、こんなヤツ私一人で倒しちゃうわよ」
そして私はバックルに取り付けられたデバイスを手に取り叫んだ。
「マテリアライズ!!」
私の全身を屈強な鎧が包み込んだ。




