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後の悔やみ
私は無力だった。
そして――バカだった。
沢山の仲間を失った。
私の家族と同じように。
何故、もっと早く彼女の言葉に従えなかったのか。
何故、もっと冷静に周りを見渡す事が出来なかったのか。
何故、何故、何故……
「でもま、後悔なんてしても仕方無いっしょ」
彼女はそう言った。
「過去には戻れないから、人は未来に目を向けて頑張るんでしょ」
強い自信を秘めたその瞳で真っ直ぐに私を見つめながら。
そう言った貴女は――今、崩れ落ちる私の体を抱きながら泣いていた。