プロローグ
はじめまして 美衣花と申します。
私、美衣花が書く初めての作品は友情物語です。
ドロドロとした話かもしれませんが、皆様に読んで頂ければこれ幸いです。
それでは、片手に携帯、片手にココア(?)でごゆるりとお楽しみくださいm(_ _)m
木崎原鈴花。私の名前だ。
個会社の社長の一人娘で、裕福とまではいかないが、両親の愛情を十分に受けられる幸せな家庭に育った。
学校でも友達が多く、毎日が幸せだった。
しかし、そんな幸せが一瞬にして崩れ去ってしまった。
中学校進学を機に、私はいじめを受けるようになった。
いじめが始まったのは入学式から三日。私が親友三人と一緒に教室を掃除している中、あるグループだけがペチャクチャとおしゃべりをしていて全く掃除をしていなかったのだ。
私は真っ先にそのグループの人達に注意した。
まさか、それがいじめられる原因になるなんてその時は考えもしなかった。
迂濶にも、その時私が注意したグループのリーダーが真崎さんだったからだ。
真崎望実。当時私のクラスの中で一番いじめっ子だった。
両親が金持ちで学校には真崎さんの取り巻き達が大勢いる。成績優秀でクラス委員長を努めていて、先生受けが良く、教師達は彼女を信頼している。だからこそ、教師達は気づいていないのだ。
彼女の本当の顔を。
教師の前では優等生の顔をしていて、教師の目の届かない所では悪質き回りないいじめっ子だ。
彼女の機嫌ひとつでいじめられっ子は次々と変わっていく。ちょっと彼女に刃向かえば、たちまちいじめの標的にされる。だからみんな、彼女の機嫌を損ねないようにご機嫌をとっている。彼女の取り巻き達も、きっとそう思っているに違いない。
でも、私はそれに気づくことができず、次の日からいじめの標的になってしまった。
『死ね』『消えろ』などの尽きることのない悪口。ボロボロにされる靴や鞄。悪口で埋めつくされる机やノート類。放課後お決まりの暴力タイム。
他にもいろんないじめをされたが、もう内容なんて思い出せない。そのくらい、私の体と心はボロボロだった。
両親や教師にもいじめられていることを相談できぬまま、毎日毎日いじめられていく中、真崎さんを恐れているのか、親友達はどんどん離れていく。私は完全にひとりぼっちになってしまった。
入学してから一ヶ月も経たない内に、私は学校に行くことを止め、自分の部屋の中に引きこもるようになった。
突然部屋から出て来なくなった私を両親は心配し、私に食事や欲しい物を与えるなど、いつもと変わらぬ愛情を注いでいた。そして、いつか私がまた元気に学校に行ってくれることを願っているに違いない。
しかし、私はそんな気はさらさらなかった。
またあんな地獄のような日々に戻るなんて、考えただけで吐き気がする。
私は部屋のドアの鍵をかけ、ひたすら引きこもり続けた。
カーテンは閉め切り、部屋の電気も着けず、机に向かってノートにいじめられていた頃のことを下記つづった。
いじめられていた頃の痛みと憎しみ。私はノートに穴が空くんじゃないかってくらいに書きなぐった。
いつか復讐してやる。
私をいじめた真崎やその取り巻き達。いじめを見て見ぬふりをしていた教師達。そして、私を裏切った奴ら全員。絶対、復讐してやる。