2人の美人マネージャー
奈央子の家。
おじゃましまーす!
賑やかな声。
「カナさんは初めてよね?」
「はい!あ!」
アキラがいた。
リコが友達のカナと紹介しようとしたら、
「水島先輩!鈴木カナです。お邪魔します!」
先を越されたリコ。
いつも、リコの後ろに隠れていたカナが、今日はどうした?
一方、ユージはラブコメみたいにカナの目が星になるのを期待していた。
アキラが、
「狭くてごめんね。鈴木カナって、リコの友達?」
「はい!リコの家で前、会いました!」
リコが答えようとしたら、先にカナが答えた。
「ふーん、覚えてないなぁ」そっけなくアキラ。
「アキラ!もうちょっと女の子には紳士的に振る舞いなさい。」
紅茶を入れながら、奈央子が静かに諭す。
「はーい。と言っても女子とつきあったことないから、わからないよ。」
でた!鈴木カナの目が星に。
「えーーーーーー!」
ユージがそうこなくっちゃと心の中でガッツポーズ。
アキラがユージを見て、
「俺たち、彼女いないよな。」
うん、と言おうとしたら、リコが速攻!
「いるよ!見たもん」
「え?ユージいるの?だれよ!」アキラが速攻で返す。
「奈央子さん」会話のラリー。
ガーン、リコ、俺達兄妹は誰に似てデリカシーがないのだ?
「あ、そうだった。」
この話は終わった。
え、何で誰も否定しないの?
あれ、奈央ちゃん、ここで無言?
奈央子を見るユージ。奈央子は反応なし。
「アキラ先輩、ファンがいっぱいいます。カッコいいし。」もじもじ
お、ラブコメっぽい。ユージが「んー、いい感じて話が展開してる。」
ユージは意外とこのようなシーンが好物のようだ。
奈央子がニコニコやりとりを聞きながら、紅茶を出してくれる。
「あー、俺さ、自分が好きになった子と付き合いたいんだよ。そうゆう子いないかなぁ」
「バカか。こいつ」ユージの心のツッコミ。
「アキラ先輩!わわ、私、リコと野球部のマネージャーになります。近くに置いてください!」
出された紅茶を吹き出しそうになるアキラとユージ。
リコは出されたお菓子が鼻から出た。
「ちょっと待って!カナ勝手に決めないで」
と、言い終わる前にカナ。
「アキラ先輩、私と付き合ってください。必ず幸せにします。」
今度は、ユージとリコが、コントの様に紅茶を吹き出した。
アキラが、じっとカナを見る。
「幸せにしてくれるのか?」
ユージが、こころの中で再びつぶやく。
「バカだ、こいつは。」
「絶対に!」カナ
アキラは、じっとカナをみる。
「俺は、一度つきあったら、別れることはしたくない。約束できるか?」
「望むところです。」
「わかった!カナさん、よろしくね。かあさん、カナさんと付き合うわ。」
「カナさん、母の奈央子です。いつでも家に来てね。」
「はい!」
なんだこのありえない急展開!
「アキラよ、お前、さっき好きな人じゃないと付き合わないって言ったろ?」
と、言いかけたが、
ラブコメだぁ!と、大興奮。
この短い間に、愛知県立中野高校野球部のマネージャー問題は解決し、アキラに彼女が出来たのだった。
因みに、リコとカナは、学年1、2位を競い合う頭脳を持つ。
出会いとはこのような化学反応が起きるので面白い。
場面がかわり、5月も下旬。
全国高等学校野球選手権大会の県予選が、来月下旬から始まる。
練習前のグラウンド。
キャプテンが、声をかける。
「集合!」
みんな集まり、横に整列する。
整列した対面には、米村監督とキャプテン、そしてユージ。その隣に、リコとカナが立っていた。
みんなざわざわ。
キャプテンが、
「えー、マネージャーが2人来てくれることになりました。」
「やったー」
「うう、空席だったマネージャーがやっと来てくれた。」
「雑用から解放される。」
「可愛いー」
監督が、「静かに。キャプテン、紹介して。」
「はい!1年の鈴木カナさんと、川伊リコさんです。」
「よろしくお願いします!!」
「お願いします!」パチパチパチ
ひそひそ、かわいい、何組だ?
監督が、「ユージ!」
ユージ「はい!」
ユージ「じゃあ、注意事項!」
部員が一段と大きな声でめちゃくちゃ張り切った返事「はい!」
ユージ「片付け、洗濯、グランド整備、飲み物などの雑用は今まで通り、自分でやる事!」
部員「え?」
ユージ「マネージャー2人にちょっかいを出したら、自分に報告が来るようになってる!」
部員「え? え? 何で?」
ユージ「因みにリコは俺の妹だ!」
部員「がーーーーん!じゅあ、カナを。ざわざわ」
ユージ「あと、カナはアキラの許嫁だ。わかってると思うが、この二人に手を出したら生きて帰れると思うなっ!」
部員「えーーーーーーーーーー!!!なんだ?許嫁?ユージはバカか?許嫁と彼女の区別もわからないのか?」
カナ「キャー」目が星。
監督「いいか、ユージの言う通りだ!みんなは、今まで通りだ。マネージャーには、部員のフォーム分析やアナライザーとして、俺の右腕になってもらう!」
部員「おい、アキラとカナは監督公認かよ。いつからだ?ザワザワ。リコかわいいな。ザワザワ。」
この2人のマネージャーが、後のユージを助け、そして、アキラの覚醒に一役買うことになる。




