奈央子さんは高身長
ユージ、かあさんいるけどいい?」
「うん。俺、アキラの家で宿題するって家に連絡するわ」
「かあさん、ただいま。仕事は?」
「おかえりなさい。終わったわよ。あら、ユージくんも来たのね」
「お邪魔します。おばさん、休みなのにお疲れ様。トイレ借りるね。」
アキラの母親は、水島奈央子、38才。
名門大学に入学したが、両親の反対を押し切って学生結婚。
すぐにアキラを産むが、すぐに離婚。
長らくシングルマザーとして中小企業の事務をしながらアキラを育てる。
暮らしは楽ではない。決して美人とは言えないが、168センチのスラリとした体型で、アキラは母からその体型を受け継いだと思わせるに十分である。
「アキラ。ユージくんって、また大きくなったかしら?」
「また、2キロふとったと言ってたよ」
「太ったんじゃなくて、筋肉ついたんだよ」
と、トイレから出てきたユージ。
「おばさんこそ、また綺麗になったね。モデ
みたいだよ。」
ぽっと赤くなる奈央子。
「ユージくんたら。モデルみたいだなんて。恥ずかしいじゃない。クラス中の女子に言ってるんでしょう?ユージくんはモテそうね」
アキラが大笑い。
「ユージがモテる?ハハハハハ。女子と話したことさえないんだよ。モテるわけがないよ。」
「あら、信じられないわ。かわいい顔に、筋骨隆々。勉強も出来るんでしょ?モテない訳がないわ。」
ユージが表情を変えずに、
「ぼく、本当に好きになった人とお付き合いしたい。おばさんみたいな人がいいです。」
と、まっすぐに奈央子の目を見ていう。
言葉を返せない奈央子。
「アキラ、テレビ見せて。」
「うん、見よう。かあさん、ご飯出来たら言ってね」
ユージは、気の利いたこととか、お世辞とか喜ばそうとか、そう言うことを言えない性分だが、ウソもまた言わない。
奈央子みたいな人がいいと言ったことも本心である。しかし、今この時点で、奈央子に恋愛感情を1ミリも抱いていないのだ。だから、この高校生は時に厄介であり、異性を勘違いさせるのだ。
「嫌だわ、ユージくんったら。」
「かあさん、何か嬉そうだよ。顔も真っ赤だし。」
「おばさん、口角が上がってCAみたい。ぼく、おばさんの笑顔大好きなんだ。」
「キャー」と奈央子。
このユージという高校生、恐るべし。何も考えずに、このような事言うか?小悪魔と言うか、熟女キラーと言うか。
あらためて言っておく。下心などない。何も考えずにこのような言葉が出てくるから質が悪い。




