【4】タイトル決めと推敲
これまでの回で、テーマやキャラクターメイキング、世界観構築と資料集め、プロットと本文と書き出しについて、説明しました。
今回はタイトル決めと、推敲についてです。
7.タイトルを決める
作品のタイトルを決めます。
たまに本文より先に思いつくこともありますが、私はタイトルをつけるのが一番苦手なので、最後の工程になることが多いです。
物語を象徴するタイトル……となると、あれこれ候補が思い浮かんでしまうのですね。
キャッチーさを求めてみたり、引っかかりを覚えるような奇妙なタイトルにしてみたりと、試行錯誤しています。
覚えてもらうために、わざとカッコ悪いタイトルをつけることもあります(笑)。
8.推敲する
書き上がった小説を推敲します。
誤字脱字や「てにをは」、文法上の間違い、表記がばらけている箇所、作中での矛盾、何がどうなっているのかわかりづらい描写などを見つけて、減らしていく作業です。
日本語の小説の基本的な表記作法は、いくつかあります。
あくまで基本であって、型破りな作品を作る方もおられますが、知識としては、知っておいた方がいいでしょう。
型を知っていれば「型破り」ですが、知らないなら「無知」になりかねません。
厳しい読み手だと、基本的な表記作法が違うという理由で読んでもらえないこともあります。
・段落の最初は、地の文を行頭一字下げ
・「!」や「?」の後の一字下げ
・「……」や「──」の記号は二つ以上続けて使用する
以上の三つを織り交ぜた例文を作ってみました。
<例文>
・誤表記
ぎゃああ!と私は叫んだ・・・だって、お城が燃えていたんだから─。
・正しい表記
ぎゃああ! と私は叫んだ……だって、お城が燃えていたんだから──。
--
こんな感じでしょうか。
会話文「」や思考を示す()については、行頭の一字下げを行う人と、行わない人がいます。
「!?」については、「?!」を使う方もおられますね。
推敲という作業はどこかで「まあこれなら……」という、自分が納得できるラインを探らなくてはいけません。
たとえば、「お茶を淹れる」と「お茶を入れる」の表記が同じ小説の中で混在している場合は、どちらかにそろえた方が無難です。
私は読むときに、表記揺れがあっても「動作が違うのかな」という理解をしますが、基本の型としてはそろえた方がいいでしょう。
推敲箇所を見つけるのは、とても大変です。
誤字脱字などはAIに頼る方法もありますが、機械学習させたくない……となると、自力で、あるいは友人などの近しい人たちに依頼することになります。
残念なことですが、たまに誤字脱字報告を受けて「作品を書く気力をなくしてしまう」方もいます。
これは失敗談なのですが、私が誤字脱字報告をしたあと、作品を消してしまった方がおられました。
作品をよりよくする為の助言であって、作品をディスる意図は全くなかったので、ショックでした。
かなりナイーブな方がおられるのを踏まえて、最近では、あまり誤字脱字報告をしないようにしています。
だって、筆を折らせるために誤字脱字報告をするわけではないのですから。
私は「小説家になろう」で誤字脱字報告をするとき、基本的な部分だけをお話して、物語全体の構造にはほとんど触れないようにしています。
文章の構造上、意味がわからない点を語順整理する提案をすることはありますし、特に目立って「どうしても気になる!」というときも伝えますが、構造に関する部分は、書き手が考えるものです。
しかしそれでも「作品を否定されたように感じてしまう方」はいるようです。
以前創作エッセイ『小説を書くことを続ける秘訣』でも書きましたが、「自分が嫌だと思ったら、その助言は受け入れなくてもいい」のです。
参考や助言であって、それを採用するかどうかは、書き手次第なのですから。
なにより、このエッセイで何度も書いてきた通り、「小説にはさまざまな書き方がある」のです。
理路整然とした文章、登場人物の感情を優先した文章、読み手の感情移入を優先した文章……それらは全て、作者の考えや感覚の上に成り立っています。
もしも「それでもいいから読んでみてほしい! 誤字報告が欲しい!」という奇特な方がおられたら、コメント欄でお声がけください(笑)。
たくさんの方にお願いされると困るので、おひとり様一話限りです。
私は推敲の際、目視で確認したあと、音読しています。
口の中でゴニョゴニョと読み上げるのですが、読んでいて詰まった箇所や引っかかりのある箇所を調整します。
句読点を足したり、長い一文を二つに分けたり、ひらがなを漢字にする、漢字をひらがなにする……といった作業です。
小説を販売する場合には、印刷して推敲をすることもあります。
***
長々とお読みいただき、ありがとうございました。
以前個人Webサイトや投稿サイトなどで話していた内容を、バージョンアップしてまとめてみました。
上記のようなことを考えながら、私は小説を書いています。
このエッセイに参考になりそうな内容があればいいのですが、この通りにすれば魅力的な小説が必ず書ける……なんてことは、まずありません。
なぜなら小説は嗜好品で、読み手の好みも千差万別だからです。
このエッセイで書いたことを取り入れるかどうかは、読んだ方次第です。
ご意見ご質問等ございましたら、ぜひコメントでお聞かせください。
「あるある!」とか、「こういう方法もあるよー」などもウェルカムです(笑)。
私も精進の必要な身ですから、勉強させていただきます。
<おわり>




